ステージ7−7 キノール救出劇!!

たたたっ・・

クリスケ「(キノール、女王はまだいる?)」

『うん・・。なんか、テレサルと話してるみたい。・・呪文・・みたいにも聞こえるけど。
  あ・・テレサルはどこかへ行ったよ。女王も、・・上の階へ行ったみたい』
クリスケ「(了解!ちょっと待っててね、すぐ助けるから!)
        二人とも、今がチャンスみたい。女王がいないらしいから・・。
        リーム、こっちで合ってるんだよね?」
リーム「まかしといて!ここはあたしの家のような物なんだし・・
      さあ、次の角を右に曲がって!そしたら階段が・・」

国王『・・ないぞ』
クリスケ「・・行き止まりなんですけど?」

リーム「・・あれ?」

クリスケ「・・あたしの家って言ってなかった?」
リーム「・・・。まあ、気にしない気にしない。
    二人とも、ちょっと下がっててね。・・あ、今は一人か?」
国王『・・二人?』
クリスケ「・・カーレッジの存在に気づいてたのっ!?」

リームが肩をすくめる。

リーム「ま、精霊ですから。それくらい、ちゃんとわかるわ。さあ、下がってて」

そう言うと、壁に手をかざし、なにかをつぶやき、ふわりと手をふった。
手の動きに合わせて空間が揺らぎ、そして。

リーム「はい、一丁上がり。・・ちょっと、クリスケ?あなた、なんて顔してるのよ」

(・・どんな表情かは、皆様の想像力にお任せします☆)

クリスケ「い・・今、なにしたの??」
リーム「え?なにって・・。今の?」

リームが指差す先(にあった)壁は、形をかえ、アーチのようになっていた。

リーム「まあ、精霊だから。ちょっとレンガに協力してもらったの。
      もとはといえば、あたしの場所から取ってった土で作られた物だからね。
      ま・・女王の世界から持ってこられたやつには、このあたしの力も効かないんだけどね」
国王『早い話が・・。リームの力の及ぶ物なら、形を変えられるって事か』
リーム「ま、そういう事ね。そうそう・・あなたの声も、ちゃんと聞こえるからね。精霊ですから」

リーム「この先が、牢屋のはずよ。・・あってた?」

ひょい、とクリスケが角から顔を覗かせる。

クリスケ「どれど・・れえぇっ!?」

すっとんきょうな叫び声をあげる。

国王『どうし・・。なっ!?』

ばっ、と身をひく。

クリスケ「リ、リリリ、リームゥッ!!
        いるよ、いる、女王、戻ってきてるよぅっ!!」
リーム「・・あちゃぁ・・。仕方ないわね。・・こっち!」

そう言うと、またもや壁にアーチをつくり、駆け出す。

リーム「いい、私が壁に穴を開けるから・・。
      クリスケは、精神波でキノールを助けてあげて。
      女王に見つかるかどうか・・が、勝負どころね」
クリスケ「・・危険すぎない?」
リーム「やるしかないでしょう!?さあ・・行くわよ!」

その頃、牢屋の中・・。

影の女王「・・どうしても、知らないと言うのじゃな?」
キノール「ええ、そうですとも!!」
影の女王「・・仲間二人が牢屋から逃げ出した、
     いったいどこへどうやって逃げたのか、と聞いておるだけじゃ!答えよ!」
キノール「残念ですが、答える気などありません!」
影の女王「・・ほう。どうしてじゃ?」
キノール「・・僕らと引き換えの人質を消そうとしたあなたに言う情報などありませんよーっだ!」

言ってからしまった、と思ったが、もう遅い。
一瞬、女王がその言葉に反応した。

影の女王「・・ほう、質問が増えてしまったようじゃ。なぜ、その事を知っている?」
キノール「さあ、なんででしょうね!」

なかばヤケになったキノールが言い返す。

影の女王「ならば、力ずくでこた・・」

その瞬間・・、


キィーンッ!!


パンッ、と音高く鎖が砕ける。

影の女王「なっ・・!」

一瞬それに気をとられ、視線を戻した時には囚人の姿は消えていた。

  〜キノール救出完了!!〜


ステージ7−8 救出劇パート2!

ドサッ!

キノール「いたた・・ク、クリスケ・・なに!?今のはいったいなに!?」
クリスケ「ご、ごめん!作戦相談するヒマはなかったから・・
     ちょっと、リームに協力してもらって、かくかくしかじかで・・」
リーム「ああもう、お喋りしてる場合じゃないわよ!
    女王に気づかれちゃったんだから・・、他の仲間の所へ先回りされるかもしれないし!
      もういいわ、ザコなんか無視よ、無視!ついて来てっ!」

そう言うと、ものすごい早口で呪文を唱え、駆け出した。

クリスケ「リリリ、リーム!それはやり過ぎだと思う!」
国王『行く先々の壁全部を変化させるのはどうかと!』

(・・さっきの呪文で、リームは前方500メートルの壁全てを変化させていた)

リーム「いいの、もう!時間ないんだから!ほら、早く!」
キノール「・・クリスケ、すごい人と知り合ったもんだね」


リーム「到着っ!!どう、新記録!?」
クリスケ「あ・・あのね。障害物全部変化させて、一直線に500メートル・・くらい、走らなくたって・・」
キノール「ぜぇぜぇ・・ここは・・誰の牢屋かな・・?」
クリスケ「・・見張りが、いないみたいだけど。どうしたのかなあ・・?」
国王『・・予想、ターベル』
クリスケ「どうしてさ?」
国王『・・あれ』
キノール「あれ?」
クリスケ「・・ああ、なるほど」

一同の視線の先には、(壁に叩き付けられたらしい)倒れた見張りの姿と・・
扉にアタックをかけまくっている一つのコウラ。

ターベル「だーっ、壊れないっ!!もう一度っ!!」

ガンガンガンガン・・

クリスケ「ターベル?」
ターベル「・・え?クリスケッ!?それにキノール!どうやって脱走し・・」
クリスケ「ちょっと、下がってて」

キイーンッ!
・・パンッ!

ターベル「・・!よおし、コウラアタック!」

ガンッ!・・ガシャアアァン!

ターベル「やれやれ、助かった・・」
キノール「ねえ、ターベル?」
ターベル「うん?」
キノール「あれ」

そう言うと、倒れている見張りを指差す。

キノール「なにしたの?」
ターベル「ああ、あれ?テレサルが消えた後に鎖をはずして、
     見張りを引き付けて、鉄格子のすきまからターベルキックで」
クリスケ「よく鎖はずせたねぇ・・」
ターベル「・・いや、はずしたというか・・。
     オレの両手両足に鎖が縛ってあったけど、・・見張りがドジだったしくて、
        コウラに手足引っ込めたらあっさりと」

一同「・・・」

ターベル「ああ、ところで、その人は?」
リーム「・・やっと気づいた?あたしは、あの人質。・・というか、精霊です」
ターベル「・・え?」
リーム「・・もういいわ、クリスケ、説明お願いね。
      残りは、あと二人。クリースの場所ならわかるわ、早く、行くわよ!」

そして、呪文を唱える。

国王『・・またあれか』
クリスケ「・・また、500メートル走なの?」

      〜ターベル救出完了!〜


ステージ7−9 クリース救出!そして、戦いの予感

リーム「到着っ!」
クリスケ「・・オイラ、もう走れないよ・・」
国王『・・そういえば、ふしぎの森でも走るの遅かったな』
クリース「あ・・みんな!それにリーム!助けにきてくれたんだね?」
ターベル「ああ!ところで・・見張りは?」
クリース「聖水銃で、成仏させてあげたよ。ただ、この鍵がなかなか・・」
クリスケ「・・オイラの出番、だね。下がって!」

キイーンッ!
・・パンッ!

クリース「やれやれ・・あれ?テレックは?」
キノール「ううん、これから・・ねえ、女王がこっちに来たりしなかった?」
クリース「女王は来てないけど、テレサルなら2回。
     ・・しつこくみんなの事を聞いてくるし、見下した物言いはするし・・
     さすがに頭にきたから、あなたに分からない事が私に分かるはずないでしょう、
        ・・って皮肉とばしたら、なぜか納得して行っちゃった」
キノール「・・・」
国王『なあ、ところで、リームとはいつ出会ったんだ?
     初めてあった時から、クリースの事は知っているようだったが』
リーム「あ、あたしが答えるわね。
       脱走した後、あなたたちを探してたら、テレサルを見つけて・・こっそり、ついていったのよ。
      そしたら、クリースの牢まで来て・・、会話状況から、ああ、さっきの勇者さんだ!って分かってね。
      いつまでもしつこいから、ちょっとレンガを落としてやったわ。
      あいつは天井から落ちてきた物って思ってたでしょうけど!」
クリース「ああ!そういえば、レンガが落ちてきたっけ!」
リーム「まあ、それで、クリースに今までの事を聞いて、クリスケの所まで行ったのよ。
      それで、現在に至ってます、と。
      ところでカーレッジ、あなたいつまで魂化してるの」
国王『あ・・忘れてた。
     ・・ちょっと、旅の始まりの頃を思い出して楽しかったな』

シュンッ!

国王「ところで、そろそろテレックを助けにいかないと」
クリスケ「ねぇ・・テレサルって、テレックの同僚だよね?
        テレックになにかしてないといいけど・・」
国王「確かめてみたらいいだろ?テレパシーで」
クリスケ「・・そっか。
       (・・テレック、テレック?聞こえる?オイラだよ、クリスケ。聞こえたら返事をし・・)」

パチンッ!!

突然、頭の中に静電気のような感覚が走る。

クリスケ「いたっ!?」
ターベル「どうした?」
クリスケ「あ、いや・・なんか、テレパシーを使おうとしたら、
     なんか別の力でじゃまが入って・・通信が突然切られたんだ」
クリース「・・まさか」

一同が顔を見合わせる。

リーム「・・急がなくちゃ!さあみんな、ついてきてっ!こっちよ!」
ターベル「・・そうだ、この手があった!リーム、少しアーチを広げてくれ!」

リームの手の動きに合わせて、壁が広がる。

ターベル「風の魔法よ!」

ビュオオオオッ・・!

キノール「なるほど、追い風か!」

クリスケ「急ごう、テレックの所へ!」

  〜クリース救出完了!
     そして、また戦いの予感?〜


ステージ7−10 テレック救出劇!

その頃・・テレックの牢

テレック「・・お前、いいかげんにしろよ!」
テレサル「うん?なにをー?もしかしてこれ?」

ひょい、と鍵を持ち上げる。

テレサル「残念でした。女王様を裏切った人にはあげません」
テレック「・・っ!炎の・・」
テレサル「ああ、だめだめ。さっきも言ったけど、それ、魔法避け加工済み」
テレック「そんなの、やってみないとわからないだろ!炎の魔法よっ!!」

ゴオオオオッ・・

テレック「やった!」
テレサル「・・本当に?」
テレック「・・なっ!?」

途中まで生まれていた炎は、牢屋の壁にぶつかったとたん、はねかえってきた。

テレック「うわああっ!」
テレサル「あははっ!それじゃあねえー」

・・フッ

テレック「あいつっ・・!こうなったら・・!」


クリスケ「・・ここ、どこ・・?」
リーム「ああ、もう!あたしたちを見つけた見張りがAクラスだった、って偶然が信じらんない!!」

先ほど、三回目の500メートルダッシュ中、
運悪くAクラスの見張りに見つかってしまい、からくも逃げてきたのだ。

クリース「まいったなぁ・・完全に迷子だよ」
キノール「テレックのスターペンダントがそろえば、プレアに助けを求められるんだけどなぁ・・。
        この前のときは、スターライトが自分から呼びかけてきてたし・・」
リーム「・・プレア?あなた達プレアと知り合い!?」
クリスケ「うん、そうだけど。
     プレア達が持ってる魔法の水鏡なら、テレックのいる所もばっちり分かるんだけどな・・」
リーム「・・少し、力になれるかも。ねえ、ちょっとスターペンダントを重ねてみて」

キノール「・・こう?」
リーム「よし・・オッケーよ。動かないでね」

そう言うと、リームは重ね合わさったペンダントの上に自分の右手を重ねる。

ターベル「あれ・・?今まで気づかなかったけど、それ・・指輪?なにをするつも・・」

最後まで言い終わらないうちに、ペンダント(と指輪)が光を放った。

パアアアア・・!

プレア『・・よかった、通じたっ!みなさん、聞こえますか!?』
国王「ああ!だが、今はそれよりも・・」
プレア『分かってます!テレックさんは・・あなた達のいる場所から、100メートル北です!
      急いでください、テレサルが近くをうろうろしています!
      テレックさんの推測どおり、テレサルは女王に操られているようです・・!』
ターベル「わかったっ!みんな、行くぞ!リーム、頼む!風の魔法よ!」
プレア『あ、あ、ちょっと待って!まだ言う事が・・!』
キノール「ごめん、後でね!急ごう!」

フッ・・
タタタタタ・・!

リーム「この辺りがそうみたい!・・テレサルは・・いないわね」
クリスケ「テレック、聞こえる?」
キノール「・・あれ?返事がないけど・・?」
クリスケ「おかしいなあ・・。普通、この距離なら聞こえると思うんだけど?おーい、テレックーッ?」
クリース「・・変だな・・一度、様子を見てこようか?」
国王「ああ・・」
クリスケ「・・ええ!?鍵、開いてるよ!?」
国王「なんだって!?」
キノール「ちょっと、あれ!」

キノールが指差す先に倒れる、あの姿は。

ターベル「・・テレック!?あのバカ・・!」

タタタッ・・!

ターベル「おい、テレック!しっかりしろ!」
クリース「・・光の魔法を使ったんだ・・!ああ、使うと気絶する、って分かってるくせに!」
キノール「それだけじゃない・・!」
クリスケ「・・えっ?」
キノール「ここの牢屋は、魔法を跳ね返す壁でできてるんだ!僕も一度試して、ひどい目にあったもの・・
        跳ね返った光の魔法のダメージも食らってるはず!」
ターベル「・・なにやってるんだよ、お前・・!もっとひどい目にあってたかもしれな・・」

?「・・おやおや、みなさんおそろいで?」

一同の表情が凍りつく。

ターベル「・・テレサル!」
テレサル「ピンポーン!正解!・・さてさて、どうした事やら?
        どうして、捕まえたはずの勇者が全員集合しているんだい?」

クリスケとクリースが、そっと目配せする。

クリスケ「さあ、どうしてでしょう!?」

その言葉を合図に、クリースが煙幕を放つ。

テレサル「なっ!?」
クリスケ「みんな、今だよっ!」

タタタタタ・・!

テレサル「ちっ・・!」



クリスケ「な、なんとか逃げ切れた・・」
ターベル「そっちはいいとして・・テレックはどうする?まだ気絶しっぱなしだけど・・」
クリース「きつけ薬は持ってないんだよ・・弱ったな、一応ここなら魔法が使えるけど・・、
        テレサルが襲ってきたとき、テレックをかばいきれるか・・」
クリスケ「しばらくならオイラのバリアでも、なんとかなると思うけど・・長時間となると・・」
リーム「・・しょうがないなぁ、ちょっと、テレックを置いてくれる?」
ターベル「・・こうか?」
リーム「そう、ありがとう」

そう言うと、またいつもの呪文を唱えた。

クリース「なあるほど・・!」
リーム「レンガのバリア、一丁上がり!これなら、そう簡単に壊れないし。
      どうせテレサルは、追っかけてくるでしょうよ。
      それならいっそ、この広間で決着をつけましょう!」

   〜テレック救出完了(?)
     次回、勇者たちVS魔物軍団!〜


リーム「たぶん・・これが、魔物部隊との最終決着でしょうね。
      いい、その後にラストバトルがひかえてるんだから、怪我だけはしないよう気をつけてね!」
ターベル「分かってるって!・・ただ、あいつら・・追いかけてくる気配が、・・ないみたいなんだけど。
       てっきり、一息ついたらもう戦いかと、覚悟してたんだけどなあ・・」
キノール「うん、もうあれから五分くらいはたってるもの。いつ来てもおかしくな・・」
クリスケ「そうだね・・。・・・っ!?・・二人とも、黙って!」
ターベル「な?どうし・・」
クリスケ「来た・・」
ターベル「きた?」
クリスケ「・・そこだ!カーレッジ!!」
国王「・・分かった!スターシューティング!」

ザザザザザァッ!
・・ゴオオオオ!

降り注ぐ星の矢の向こうから、炎の波が押し寄せる。

?「・・へえ。見破るとはさすがだねえ」
ターベル「・・。・・ようやく、開幕かな?」
クリース「あいつ・・あの瞳の色、ただごとじゃない・・」

先刻、まだせいぜい夕焼け色に留まっていた瞳は、今や炎のような赤色になっていた。

テレサル「あーあ、失敗失敗。もっと油断しきった所を、襲えばよかったなあ。
        まあいいか。みんな、でておいで」

スッ、とテレサルの手が宙をなでる。

ポウウウ・・!

魔物「ケケケケ・・」「ケケケケケッ・・!」

クリスケ「みんな、気をつけて!また・・また、操られてる・・!」
テレサル「ああ、勇者さんに用はないよ。どいていてくれないかな?」
国王「・・なに?」
テレサル「どうして来るのが遅れたか、教えてあげようか?女王様が来られたのさ。
        そして・・直々に、命令をおおせつかってきた」

スッ、と青白い手がリームを指す。

テレサル「大地の精霊、リーム・・。オレ達は、女王様の魔術の力で、お前自信も知らない事を知った。
        お前を、ここで消す。それが、オレ達の任務だ。
        大地の精霊こと・・。
        夢の雫国、女王陛下、ローズマリー!」


ステージ7−12  ローズマリー女王

キノール「・・ローズマリー?」
ターベル「夢の雫国・・?」

きょとんとしている四人をよそに、残る二人は裏返った叫び声をあげた。

クリスケ+国王「ローズマリーーー!?」

ばっ、と二人がリームを振り返る。

リーム「・・女王?あたしが?まさか。あたし、気がついた時から精霊だったもの。
      それ以外のなんでもな・・」

・・シュッ!ドスッ!

リーム「きゃあっ!?」

リームの足元、5センチずれた場所に氷の矢が、
ふかぶかとつきささっている。

テレサル「そりゃあそうさ、たぶんカゲの女王様とオレしか知らないだろうね。
        だが、知ろうが知るまいが、お前が女王ローズマリーの魂のカケラなのは事実。
        女王様が完全となるために、お前には消えてもらう!雷の魔法よ!」

バシイイインッ!

リーム「わっ!危ないじゃない!だから・・あたしはそんな事知らないんだってば!
      だいたいなに!?魂のカケラって!あたしはあたし!大地の精霊、リームよ!」
テレサル「黙れ!受け取るがいい、闇の・・っ!」

テレサルが呪文を唱え始めた時、ようやくクリスケが我に返った。

クリスケ「危ないっ!!」
テレサル「・・魔法よ!」

キイーンッ!・・ドンッ!

精神波で、リームをつきとばす。

リームの立っていた場所には、大きな黒い焼け焦げ。

リーム「・・・!」
カーレッジ「スターシューティング!」

ザザザザザアッ!

キノール「ちょ、ちょ、ちょっと、なにがどうなってんの!?」
ターベル「オレにも全然・・!分かってるのは、リームを守らなきゃいけないって事だけだ!雷の魔法よ!」

ババババ・・

低い電磁音と共に、雷の球が生まれる。
そしてそれを、ターベルは思いきり蹴り飛ばす!

ターベル「ライジングキィーック!」

バシィンッ!!

魔物「ギイイイイイッ!!」

テレサル「なにっ!?」
ターベル「よっしゃああ!新技成功っ!」
クリース「ナイス、ターベル!」
テレサル「こざかしいなぁ・・。・・エアカッター!」

ビッ、と振り下ろされる手の動きと共に、鋭い風の刃が生まれる。

ザアアアアッ!!

国王「うわっ!」

はらり、とマントの一部が落ちる。

クリスケ「・・・!」

凍りつく、その表情。
あの日の悪夢が・・一瞬、よみがえる。
そして・・その後ろで、リームも目を見開いた。

クリスケ「・・っ!!」



キイーンッ!!!



バシイイインッ!!

テレサル「うわっ!?なんだ・・?・・まあいい、一気に片付けてやろうか!炎の魔法よ!」

ゴオオオオオッ!

クリース「水の魔法よ!」

バシャアアアンッ!

テレサル「雷の魔法よ!」

バシイイインッ!

ターベル「ちっ・・!このままじゃ・・キリがないぞ!」
キノール「僕たちの魔法じゃ・・太刀打ちするのがせいいっぱいだよ・・。
     テレックなら・・テレックなら、きっと押し返す事ができるのに!」
ターベル「テレック・・テレック、起きてくれっ!!」

その時、スッ、とリームが前に進み出た。
別人のような、・・王族のような歩き方で。

リーム「私にまかせなさい・・」
キノール「・・リーム?」
リーム「・・星空に、夢の輝きを!」

パアアアアア・・!


ステージ7−12


テレック「・・あいたたた・・ここは・・?・・へ?・・・な、なんでレンガの中っ!?どうなって・・」

その時、レンガの壁の向こうから、かすかな悲鳴が聞こえた。

テレック「・・みんなが戦ってるのか?・・このレンガなら、魔法を跳ね返さないよな・・雷の魔法よ!」

バリバリバリッ!

その頃・・

テレサル「・・チッ、覚醒したか!?」
リーム「私は・・。・・私は・・っ!」

その言葉をさえぎるように、テレサルが手を広げる。

テレサル「雷の魔法よ!」

バシイイインッ!

リーム「きゃあああっ!」
テレサル「女王様が完全なる存在になるための、唯一の障害物・・。ローズマリー」
クリース「リーム!今そっちに・・」
リーム「・・だめ・・っ!」
クリース「・・え?」
リーム「だめ・・!私の事はいいから、逃げなさい!」
テレサル「そのお前に覚醒されたからには・・」

フフン、と口の端に笑みを浮かべる。
操られし者のしるし、赤い目が光る。

テレサル「意地でもここで消去させてもらうよ!みんな、行けッ!総攻撃!」

ゴオオオオオッ・・!!

リーム「・・・!」
テレサル「女王様!とうとう完全となる日が来ま・・」

クリスケ「・・させるかっ!!」

キイーンッ!

カーレッジ「スターシューティング!!」

ザザザザザッ!

テレサル「なっ!?」

スッ、と生前の記憶を持つ二人が前に出る。
リームとテレサルの間に立ちはだかるように。

クリスケ「ローズマリー女王様・・」
国王「生前、我らの力が及ばなかった事をお許し下さい!」
クリスケ「今度こそ・・今度こそ、女王様を守ります!」

・・ガラガラガラッ!
静寂を破って、レンガの壁が崩れる。

テレック「みんなっ!!」
クリース「テレック!気がついた!?」
テレック「ああ、もうこのとおりさ!
     レンガの壁に四苦八苦してるうちに、クリスケに状況は教えてもらったよ。
        さあ、六人そろった勇者の力を見せてやろうぜ!」


ステージ7、後編へ・・。