ステージ5−4 第四の試練15 光の魔法

『・・光の魔法よ!!』

・・カッ!

呪文の発動に合わせて、スターペンダントも光を放った。


師匠『・・おい、いつまで寝てるんだ?』
テレック「・・ふにゃ・・ ・・あれ?」
師匠『お前、まぁた寝てたのか・・?』
テレック「え、あれ!?おかしいな・・光の魔法を使ったまでは覚えてるんだけど・・?」
師匠『・・!お前、光の魔法を使ったのか!?』
テレック「え?ああ、はい。昔、宮殿の書庫でその存在だけは知っていたので・・」
師匠『お前な・・。いいか、今度から勉強はきちんとしておけよ。光の魔法は、資格ある物しか使えない。
    そんじょそこらの者が使うと、魔法の反動でそれこそ・・永遠におやすみ、って事もあるんだぞ』
テレック「ええええ!?」
師匠『私だって一年に一度くらいしか使えない。
    一度使うと一週間は眠るはめになる。・・どうやら、お前は合格したようだな』
テレック「・・え!本当ですか!?」
師匠『スターペンダントがその証拠』

テレックの胸元のペンダントは、透き通った緑色に変わっていた。

テレック「よかった・・八時間の努力が報われた」
師匠『それは、お前が自然と心を通わせた証。
    これで全員終了だな。みんなと合流し、神殿の中の小川へ来なさい。そこから次の試練の場へ行く』
テレック「はい!」
師匠『くれぐれも寝過ごすなよ?』
テレック「分かってますって、師匠!」


ステージ5−4 第四の試練16 王の願い

キノール「おっそいなあ、テレック・・。なにやってんだろう?」
クリース「もう夜が明けたけど・・どこかで寝ちゃってるんじゃない?」
(テレック「はっくしょん!・・誰かウワサしてる?」)
ターベル「まさか。もうすぐ帰ってくるさ。お前もそう思うよな、クリスケ?」
クリスケ「え!?あ、ああ、うん?」

さっきからクリスケはちらちらと国王の方を見ている。

国王「どうしたんだよ、上の空で」
クリスケ「カーレッジ・・ちょっと、いい?」
国王「・・?ああ、みんな、ちょっと待っててくれ」



国王「どうしたんだよ、深刻そうな顔して」
クリスケ「あのさ」
国王「なんだよ?」
クリスケ「・・以前にも、オイラ達の前世の世界にも、カゲの女王が・・いたの?」
国王「・・!?・・記憶が戻ったのか!?」

クリスケは黙って首を横に振る。

クリスケ「師匠が魔法でオイラを前世の記憶の中に少しの間だけ飛ばしてくれたんだ。
        そこで聞いたんだ・・。・・それから、そこにも、カーレッジって呼ばれてる人物がいたんだ。
        もしかしてその人、前世のカーレッジじゃないかって」
国王「・・人違いだろ・・」
クリスケ「・・しらばっくれないでよ!声も同じ・・。
        前言ってたよな、前世での戦いではオイラ達は敗北したって。その時、いったい何が・・」
国王「・・前世での事は、本人が思い出すまで何も教える事ができないんだよ」
クリスケ「そんな事・・!それに・・師匠が言ってたんだ。
        オイラの前世の記憶が戻ってくれますように、って願ってる人物がいるからって。
        それ・・カーレッジの事だろ」

国王「・・・」
クリスケ「何を思い出して欲しかったんだよ?
        わざわざ星に願いをかけるほど、思い出して欲しい事って・・っ!」

ガササ・・

キノール「・・おーい・・クリスケ、カーレッジー?
        どこ行ったのかなぁ・・聞こえるー?テレックが帰ってきたよおー・・!」
テレック「・・あ、あそこらへんみたい。今声がした」

ガササッ・・

キノール「あ、いたいた!テレック帰ってき・・」

(・・流れる微妙な沈黙・・)

キノール「・・。・・たよ・・。ゴメン・・話し中だった?」
クリスケ「あ、いや、ううん・・。分かった・・今行くよ」

途中で国王を振り返る。

クリスケ「・・気が向いたら、話してね」
国王「・・ああ」
クリスケ「じゃ、先行くよ」

たたたた・・


国王「・・いつまで話さずに持ちこたえられるか・・。
     そうさ、クリスケの言う通り、星に願いをかけたのは・・私なのだから・・」



前世の事を、国王は想う。一度女王に倒されてから戻った記憶—。

国王(「『あの日』が来るまでは、みんな平和に暮らしていたのに・・)

もともと前世のカーレッジ達は直接王族に仕えていた。
平和な日々が、いつまでも続くと思っていた矢先・・

国王(「突然真っ黒なカゲが、城の上空を覆った・・」)

その直後聞こえたのは若い女王の悲鳴。
カーレッジ達が駆けつけた時にはかつての女王の姿はなく、豹変した女王の姿があるだけ。

国王(「それきり女王様は部屋に閉じこもって・・」)

カーレッジ達はあの謎のカゲの正体を調べ上げ、
原因が『カゲの女王』という者にある、という事をつきとめた。極秘に女王を撃退する作戦を立てた。
・・が、作戦は女王の耳に入っており、

国王(「逆に不意打ちを食らわされて」)

突然だった。とはいっても、少しはその事態も予測していたので、互角の勝負が続いた。
途中までは、なんとか勝てるんじゃないかと思った。それでも、その後は—・・。

国王(「・・完敗」)

勇者達は、次々倒れていった。最後まで戦ったアイツも、結局は・・。
六人とその世界の歴史はそこで終わっている。女王と戦ったその日に・・。



クリスケ「カーレッジ、何してるの?もう次の試練に行くってよー?」
国王「・・ああ、今行くよ」
国王(「もう二度と、あんな事はさせない・・!」)

決意も新たに、国王はクリスケの後を追った。

ステージ5−4 第四の試練17 次の試練の場へ

神殿内—

師匠『そこの小川を飛び越えれば次の試練の場。試練も残り少しだ、頑張って来い』
一同「はい!」
師匠『そうそうそれから・・テレック』
テレック「はい?」
師匠『あの光の魔法だが、本当にめったな事じゃ使うのでないぞ。
   ものすごく強い敵のとどめに使う程度にしておけ。
   お前の場合、一度使うと六時間眠る事になるようだから』
テレック「試練に合格しても六時間かぁ・・」
師匠『私・・この星でも一週間眠るんだぞ?さあ、そろそろ行きなさい。第五の試練の場へ』
一同「せーのっ!」

シュパァンッ!

ステージ5−5 第五の試練1 見えない敵

スタッ! 

クリスケ「や、やった!五回目にして初めて着地成・・」

ドサドサドサッ!

キノール「ここが第五の試練の場かぁ・・」
国王「屋敷の中?みたいだな。おい、クリスケ、まぁた着地失敗か?」
クリスケ「う・・重・・!みんながオイラの上に降ってくるからつぶれたのっ!」
ターベル「あ、ごめんごめん!今どくよ」


クリスケ「ふう・・それにしても、ここは・・?」
キノール「誰もいないみたいだけ・・」

・・ドカッ!

キノール「どっ!?」
国王「?キノール、何一人で転んでるんだ?」
キノール「ごほっ・・あ・・あれ?誰かがいたような・・。
        横っ腹にパンチ・・食らったんだけど・・いたた・・」
テレック「オレ達のほかには誰も・・」

ガスゥッ!!

テレック「うわぁっ!?」
クリース「違う・・何かいる!姿を消してるんだ!」
国王「なっ・・それじゃ攻撃のしようがないぞ?」
ターベル「なにか突破口があるはずだ・・!」
クリース「・・それなら!スターペンダントの力!」

その時・・その見えない「なにか」が言葉に反応して、こちらをみた—・・。
クリスケはそんな気がして、背中に寒気を覚えた。


ステージ5−5 第五の試練2 奪われるペンダント

バキッ!!

クリース「うわ・・!このままじゃキリがない!
        ここは・・テレック、スターペンダントの力を!」
テレック「ああ!『古の—・・』

ブチィッ!

テレック「うわ!?スターペンダントが取られた・・!」
国王「待て!あいつ、墓穴を掘ったぞ!
    ほら、あのペンダントが浮いてる場所、あそこにあいつがいる!」

・・スッ

国王「・・って。消えた!?」
クリース「たぶんあいつの手かなんかで隠したんだ。くそ、どうする・・?」

キノールがこっそりとペンダントを手にしている。
「あいつ」に気づかれないうちに使うつもりらしい。

キノール『かけがえのない—・・』

サッ!

キノール「あ、しまった!近くにいたのか・・!」

ドカッ!

キノール「うわ・・っ」

ターベル「今だ!スキあり!『森のように—・・!』

サッ!!

ターベル「ええ!?キノールとオレの間、かなり離れてるぞ?一瞬でここまで・・!?」
クリース「私に任せろ!ペンダントを使う!」
ターベル「な、なに敵に宣言してんだよ!?」
サ・・
クリース「なぁんて、ね!火炎銃!」

バシィッ!

確かにそれはスターペンダントが浮いている場所を貫いたように見えて・・。

クリース「当たった?・・って!」
キノール「壁には焼け焦げがあるのに!」
ターベル「実体までない!?このままじゃ・・!」


ステージ5−5 第五の試練3 「あの」音

クリスケ「せめてあいつの姿が見えれば・・」

・・・〜

クリスケ「(?なんか後ろを通った気が・・?)」

バキッ!

クリスケ「あいたっ!(もしかして今通った気がしたのって・・あのバケモノ?)」

・・〜

クリスケ「またこの感じ・・!森の魔法よ!カーレッジ、よけてっ!」
国王「え?あ、ああ!」

ザザザザッ!
バキイッ!

さっきまで国王のいた所に生えた木を、
バケモノの足(?)が勢いあまってけとばした(ようだ

クリスケ「やっぱり!これでもオイラ、カンはいい方なんだから!
     ・・。キノール!今度は君の後ろ!」
キノール「うんっ!風の魔法よ!やつを吹き飛ばせ!」

ブワッ!

キノール「・・飛んだ?というかあたった?」

バキイッ!

クリース「反動でバケモノがこっち来たよおー!」
国王「どういう事だ?直接攻撃は効かないんじゃ」
クリスケ「たぶん、さっきはうすうすクリースの作戦に感づいてたんじゃないかな。
     それで透明化したんだ。でも、当たっててもダメージは受けてないみたい・・。
        なにか別の攻撃方法を考えないと・・!」
クリース「・・そっか!いい事考えた!
     クリスケ、なんでバケモノを感じ取れるかはおいとくから、攻撃のタイミングが来たら言って!」
クリスケ「分かった!」

・・・・

クリスケ「!今だっ!クリースの真後ろっ!」
クリース「OK!森の魔法よ!」

シュルルルルルル・・!

クリース「姿が見えなくても、動けなければ同じ事!
        みんな、ツルがあいつを縛るから、攻撃して!」

ターベル「了解!・・って!」

ギシ・・ギシギシ・・ブチブチブチッ!

ターベル「ふっつーにツルちぎってるんだけど!?」

クリース「大丈夫、ツルがあいつに巻き付いて場所が分かるようになってるから!
        みんな、攻撃の準備をし・・」

サッ!
クリースがみなまで言わないうちに、バケモノがスターペンダントをとりだした。

テレック「オレ達のペンダント!あいつ、何するつもりだ?」
国王「・・ペンダントを盾にしてるんだ・・!私達が攻撃したら、ペンダントまで砕ける!」
クリスケ「ひ、卑怯者・・!」

ギリ・・と歯をくいしばる。

クリスケ「いいかげん・・姿を見せろおっ!!」

 ・・キィィーンッ・・!


ステージ5−5 第五の試練4 ペンダント奪回!

・・ボゥ・・

ターベル「・・!みんな、あそこ!ぼんやりとだけどアイツが見えるよ!」
クリース「な、なんで!?」
国王「・・!スターシューティング!」

ザザザザザア!

バケモノ「(・・・!)」

キノール「カーレッジ、正気!?ペンダント・・!」
国王「もちろん、計算済み!森の魔法!」

シュルルルルル・・!
バッ!

ターベル「ペンダントを奪い返した!」
国王「不意打ちで手が緩むのを狙ったんだ。さあみんな、私達の反撃はこれからだ!」
ターベル「OK!」

パシッ!

ターベル『森のように揺るがない心よ、今この時再び輝きを得て、我の力となれ!』
キノール「僕だって・・!『かけがえのない友を想いし心よ、今この時再び輝きを得て、我の力となれ!』
クリース『青き海のように深き知恵よ、今この時再び輝きを得て、我の力となれ!』
テレック『古の神秘を司る星よ、今この時再び輝きを得て、我の力となれ!』
国王「私も援護だ!スターラインッ!」
四人『『スターペンダント、開放!!』』
クリスケ「行けえーーーっ!!」

キィーンッ!

バケモノ「(・・・っ!)」

カッ!パアアアアアアア・・!!!

ステージ5−5 第五の試練5 

キノール「(!?いつもより威力が増してる・・?)」
バケモノ「(・・・っ!)」

ボゥ・・

バケモノ「キィィィィッ!」
ターベル「あいつ、完全に姿を見せたぞ!今だ、とどめを・・っ!」
バケモノ「ギィィィィィィッ!!」

バギィィッ!!

キノール「うわっ、ものすごく怒ってるよ!?」

くるり。
バケモノがこちらを振り向く。クリスケと目が合う。

クリスケ「(!?)」
バケモノ「ギイイイ・・イッ!!」

ドドドドド!

キノール「クリスケ、逃げてッ!」
クリスケ「だめ・・目が合った時に、金縛りにかけられたみたいなんだ・・!も、森の魔法よっ!」

バキッ!
作り出した木の盾も、瞬殺された。

テレック「氷の魔法よっ!」

バキィッ!
これも瞬殺。

テレック「ああもう・・時の魔法よ!」

これでも、あいつは止まらない。

クリスケ「うわあ・・!」
国王「危ないっ・・!!」

ドドドドド!

立ちはだかるように、国王が二人の間に割り込む。

クリスケ「な・・カーレッジ、だめだよ!この前とは違う、気絶どころじゃすまない!
        前言ってた・・『消滅』しちゃうよ!」
国王「それでもいいから・・!クリスケは死なせない!」

ドドドドド!
バケモノの顔が、すぐ近くに迫る。

仲間たちが魔法を唱えても、ペンダントを開放しても、バケモノは止まらない。


国王「フィールは・・、私が守るっ・・!!」

クリスケ「カーレッジ、頼むから・・もう死なないで!」


   キィー・・ン!


カッ!パアアアアアアア!!!


ステージ5−5 第五の試練6 完全開放呪文

キノール「カーレッジの、スターペンダントが・・!」

・・バシイッ!!
何かが何かに・・バケモノが聖なる光に弾き飛ばされる音がした。

バケモノ「ギギィ・・!」
クリース「そっか、不意打ちでペンダントの光をくらったから・・!」
バケモノ「ギギッ・・!!」

ドドドドド!

国王「また来た・・!くそ、金縛りさえとければ・・!」
クリスケ「・・・せっかく助かったのに・・!」

ドドドドド!

クリスケ「カーレッジに・・手を出すなあ!!」

・・キィーンッ!!
パアアアアアアア・・!

バケモノ「!?」

バンッ!!
音と共に、バケモノは部屋の端まで吹っ飛んでいった。

フッ・・
クリスケ「あ・・金縛りが解けたっ!」
国王「今のうちににげ・・」
クリース「二人とも、今だよ!
     これで六人のペンダントが全部光を放った!みんなで一緒に・・開放呪文を!」
クリスケ「え!?ぜんぜん気づかなかった・・」
国王「私も・・」
クリース「ああ、ボケてる場合じゃないよ!さあ・・今だっ!」


国王『星のように輝く勇気よ、今この時再び輝きを得て、我の力となれ!』
クリスケ『大空のように果てしない心よ、今この時再び輝きを得て、我の力となれ!』


一同『『スターペンダント、開放!』』


パアアアアアアアアア・・・・!!


キノール「(・・?今までのと輝きの桁が違う・・!)」
バケモノ「ギ・・ギイイイ・・ッ!」

・・フウッ・・

国王「消えた・・」
キノール「また姿を消したの?あいつ・・」
クリスケ「・・。・・ううん、気配がしないから、もういないと思うけど」
クリース「なーんか裏がありそうな・・あんなに苦戦したのに・・?」


ステージ5−5 第五の試練7 一時帰還

・・キラッ

スターライト『やっほー!みんな、久しぶりー』
クリース「スターライト?あ、じゃあ試練クリア?」
スターライト『んー・・単純明快に言うとそう。
           ただ・・なんか今回、よく分からないうちにどさくさで勝ったでしょ?』
ターベル「ああ。なんかよく分からない音はするし、
        意味不明のバケモノはでてくるし、ペンダントが一つの試練で二つも光を放つし・・」
スターライト『えーと・・説明すると長いから、一度星々の国へ帰っておいで。
       実はね、次の試練が最終試練なんだ。その準備としても・・ねっ』
国王「帰るって言っても・・どうやって?」
スターライト『ちょっと下がっててくれる?』

スッ・・

スターライトの声と共に、
星の形の軌跡が地面につけられた。

スターライト『はい、魔方陣の出来あがり、っと。
           星々の国にも同じのをつけてあるから、これで一瞬で移動できるよ。さあ、乗った乗った!』
クリスケ「これでいいの?」
スターライト『じゃ、送るよ。せーの!』

・・シュパンッ!


ステージ5−6 最終試練に向けて1 星々の宮殿再び

シュウウウ・・

スターライト「はい、到着!」
プレア「お帰りなさい、みなさん!」
ターベル「ふう・・今となってはここも懐かしいなあ」
ホープ「スターライトから事情は聞いたよ。まあ立ち話もなんだし、宮殿まで行こう」

星の宮殿内—

クリスケ「ええと、これまでクリアしてきた試練の事なんだけど・・」
ウィッシュ「あ、大丈夫、全部知ってるから」
国王「は?」
ホープ「これこれ」
ホープが指す指の先をたどると・・
クリース「水盆?」
プレア「はい。とはいっても、魔法の水盆ですけれど。これは、望む景色を好きなように見せてくれるのです」

つん、とプレアが水盆をつつくと、宮殿の外の景色が映し出された。

クリース「なるほど・・」


スターライト「じゃ、本題に入るよ。
       ええと・・さっきの試練はねえ・・「感じ取る心」・・って言うのかな?
       そんな感じの試練だったんだけれど。
           もともと心が豊かな人に宿る力を目覚めさせる試練・・がさっきのやつ。で・・」

ここまで言って、ちら、と国王の方を見る。

スターライト「ホントは・・最終試練の前に、もうひとつ勇気の試練、ってのがあるはずだったんだけど。
           さっきの試練で、カーレッジが「勇気の試練」以上の勇気をだしたんだもの。
       命を投げ出すほどの勇気は、合格するにふさわしいってペンダントが決めたみたいだね。
           ほら、二人ともペンダントが、海の色と空の色」
ターベル「あ、ホントだ。クリスケのは・・普通の青だけど、カーレッジのは・・これは藍色かな?」


キノール「はいはい、もひとつ質問。さっき出てきた、あのバケモノは一体なにもの?」
ウィッシュ「んー・・なんというか、生き物じゃないんだよね。古代の魔法のエネルギーの集まり、って感じかな?
      もんのすごく強くって、ペンダントでもかなり強力な光を放たないと効かないの。
         まあ、最後にはキミ達に負けて掻き消えちゃったけど。
         生き物じゃないからね、限界以上の力をくらうと壊れるしかないんだ」
クリース「へえ・・」


クリスケ「あの、試練の事でまだあるんだけど・・」
ホープ「えええ・・。
    ・・あのね、君達は異次元空間から帰ってきたばかりで多少は時差ボケがあるんだろうけど
      ・・今何時か知ってる?」
ターベル「さあ?」
ウィッシュ「午前三時半」

  ・・・・。

ホープ「と、言うわけで、続きは明日から。部屋は用意してあるから、今日はゆっくり休んで。
      それじゃあ、おやすみなさい」

キラキラ・・ッ

ウィッシュ「あ、ずるいっ!姉さんだけ寝室にテレポートするなんてっ!あたしも行くッ!」

・・キランッ

プレア「あーあ、二人とも行っちゃった・・。しょうがないなあ。私が寝室まで案内します」
クリスケ「どうもありが・・
プレア「ただし、テレポートでね♪それじゃあおやすみなさい。よい夢を」
クリース「分かりました。おやすみなさい」

シュパンッ!


ステージ5−6 最終試練に向けて2 前世の・・1

寝室内—

ターベル「すっごい久しぶりにちゃんとしたベッドで寝る気がするなあ・・
     じゃ、疲れたし、オレも寝るとしますか!それじゃ、おやすみー」
キノ—ル「僕もそうしようっと。
     ホープさんから午前三時半って聞いたら急にその気になっちゃったし。じゃ、先に寝るねえ」
テレック「オレもそうするよ。クリースは?」
クリース「右に同じ。さっきの試練はキツかったもんねえ・・」


ZZZZ・・

国王「すごい寝入りのよさだな・・ベッド入ったと思ったらもう寝てるぞ・・クリスケは寝ないのか?」
クリスケ「んー・・少しいろいろ気になってね・・」
国王「試練の事か?」
クリスケ「うん・・それもあるけど」

クリスケ「カーレッジ、さっきさ・・あの時は無我夢中で違和感なかったけど。
        オイラの事『フィール』って、呼んだよね?」
国王「・・ああ」
クリスケ「それ、誰の事?」
国王「・・言ってもいいのかな・・」
?「いいと思うよ?」
二人「うっわ!?」
スターライト「ごめんごめん、ボクだってば。
           たまたま通りかかったからさー。で、カーレッジが言おうとしてる事だけど。
           ま、そのくらいならルール違反にはならないと思うよ。それだけ。じゃ、おやすみ」

国王「・・じゃ、言うけど・・」
クリスケ「うん」
国王「フィールってのは・・クリスケの、・・前世の名前だよ」


一瞬、寝室の中が霞んだ。切れ切れに頭の中にシーンが浮かんで・・

国王「・・クリスケ?」
クリスケ「あ、あれ?ううん、なんでもないよ。ちょっとボーっとしただけ・・。
        ・・で。フィールって・・オイラの前世の時の・・」
国王「そう。さっきは、私も無我夢中だったから、つい・・口が勝手に、さ」
クリスケ「そっか・・オイラはほとんど覚えてないや・・早く前世の記憶が戻るといいんだけど。
        あ、あとそれから・・」
国王「・・おいおい。夜じゅう寝ないで過ごす気か?
     大丈夫、たぶん明日プレア達が説明してくれるだろう。もう私達も寝よう」
クリスケ「でも・・」
国王「話は明日。おやすみ、クリ・・」

そこまで言って言葉を切り、言いかえた。

国王「・・フィール」
クリスケ「・・おやすみ」


ステージ5−6 最終試練に向けて3 

翌朝—
ウィッシュ「ああもう・・いいかげんに起きてよーっ!!」
ばあっふうっ!(思いっきり枕を投げつけた音)
キノール「うっわ!?あ、ウィッシュ・・おはよう」
ターベル「はれ?もう朝・・??」
ウィッシュ「おはようじゃないわよ、全く。今何時だと思ってるの?
          いいかげんに時差ボケ治してよ・・今ねえ、午後三時っ!
          おはようじゃなくってこんにちはの時間帯!
          朝からこっちは何度も起こそうとしてたというのに・・そりゃあ最初は声かけるだけだったけどさ、
          頭叩いたり冷やしたタオルくっつけてもすやすや寝てるし。
          悪いけど、結局こういう力任せな方法させてもらったからね、まったく。
          ・・はあ。まあいいか。姉さん達、もう昨日の大広間で待ってるよ。
          早く来てねッ!」

キランッ・・

テレック「かなり寝過ごしちまったなぁ・・って。おいおい、二人とも・・ほら!」

ばっふばふうっ!!(枕ぶつけニ連続)

クリスケ「ふぎゃっ!?」
国王「うわっ!?」
テレック「全く・・二人とも夜更かししてたのか?
        オレ達、完全に寝坊だぜ。今、午後三時」
クリスケ「うええっ!?あちゃあ・・失敗・・」
クリース「プレアさん達、もう下で待ってるって。ほらほら、早くいこっ!」
クリスケ「ふえーい・・」

ステージ5−6 最終試練に向けて4 星の光の産物

ホープ「ああもう、やあっと来た!ずいぶん寝ぼすけなんだねえ、君たち。
      ほら、じゃあ昨日の続き始めようか」
クリスケ「は・・
クリース「はい、じゃあ私から。前から聞こうと思ってたんだけど・・
        このスターペンダントっていったいなんなんですか?」
ウィッシュ「あ、それはね、あたしが作ったの。星空の光を結晶化させて、満月の光で力をこめて。
         それから太陽の輝きでお清めをしてね。
         なんだか急に作りたくなって・・。なんでかわかんなかったけど。
         そうしたらねえ・・星神さまが、このペンダントを夢の回廊に落とせっていうんだもの。
         それが、今キミ達が持ってるペンダントなの」
プレア「ウィッシュが作ったそのペンダントは身につけているもの達の心と体を結集させ、
      その者に眠る力を開放させるの」
ターベル「へええ・・」
キノール「そんなに神秘的な物だったんだぁ・・」
ホープ「そうそう、そのカーレッジの持つ剣・・それね、私が若い時にあなたの国へ贈った物なの。
      『星流』って剣なのよ。星々の力を借りて、我が物にできる物。清らかな輝きを放つ物。・・で」
テレック「スターストーン・・ですね」

プレア「そう・・ホープ姉さんとウィッシュが作ったように、私にも星の力を借りた物が作れるはずだったのです。
      正確に言うと、私たちは星たちの魂だから、自分たちの力を転換した物・・星の光の産物ってとこかな。
      私は・・特に作ろうとはしなかったのだけれど。ところが・・あの時」
ホープ「突然、赤い光が雲を切り裂いたの。それは・・カゲの女王が放った光だった」
プレア「そう。前にも言ったけれど・・それで私は・・光に力を取られてしまって。
      スターストーンをどうにかしなくちゃ・・。・・だからこそ。
    あなた達は最後の試練を絶対に合格しなくてはいけないの。
      その時、あなた達に眠る力が完全に覚醒するはずよ」
一同「・・はい」


ステージ5−6 最終試練に向けて5 試練の森

クリスケ「じゃ、次はオ・・
ターベル「はいはいはい!あの試練の森って、なんなんスかっ!?
     ホントにもう気味悪いし!死にかけるし!異次元なんかに通じてるし、あげくのはてに・・」
ホープ「ああああ、うるさい!分かった!分かったからっ!
    ええとね・・私たちも詳しい事は知らないのよ。
      昔々からあって、私が物心ついた頃にはもうあったなあ。
      ただ、この国に伝わる伝説で少しは伝わっていたから、君たちを送り込んだ・・と」
キノール「それって、どういう伝説?」
プレア「私が説明します。ええと・・
      『星の光が輝く時、前の世より悪を追う勇者たちが時と世界を越えてこの世に誕生する。
       星の光が脅かされる時、勇者たちは結集し、この地へと赴く。
     試練の森は彼らを別世界へと導き、力を与えるだろう。そして・・』
       はい、ここから先はお約束で、ページが破けているんです。・・早い話が」
クリース「・・どんぴしゃりですね」
ウィッシュ「そ。という訳で・・あたし達も詳しくは知らないの・・
      魔法の水盆で少しは中の様子を知ってはいたけれど。ま、生きて帰ってこれたんだから問題なしなし」
ターベル「ありまくりの気がするんだけど?異次元に通じてるくだりは?死にかけたのは?」
ホープ「星々の力・・としか言いようがないわね。異次元に通じているあたりは。
    ま、試練なんだから、生命に関する試練もあるわよ」
クリスケ「じゃ、今度こそオ・・」
スターライト「ホープ!みんな!もう一番星が光る時間だよっ!」
ウィッシュ「えええ!?もう!?
      ごめんみんな、部屋に戻ってて。あたし達、夜には空に行かなくちゃいけないの。
      幸い昨日は曇り空だったけど、今日は違うからね・・えいっと!」

シュパンッ!

クリスケ「・・あれ?」
国王「・・私たちテレポートしてないぞ?」
ホープ「・・てあらら。急いだせいで範囲が失敗・・ごめんなさい、今・・」
クリスケ「あ、あの!ちょっと待って!」
プレア「?」
クリスケ「オイラに宿った力の事・・まだなんにも聞いてないんだけど?さっき質問しようとしたんだけど」

三姉妹は顔を見合わせた。

ウィッシュ「OK・・ま、ちょっとくらいの遅刻は許してもらいましょ。
      あのね・・キミに宿った力は、もんのすごく・・、前世のキミと関係が深い物なんだよ」


ステージ5−6 最終試練に向けて6 〜feel〜 感じる

クリスケ「オイラの前世と・・?・・カーレッジ、なにか知ってる?」
国王「知ってるも何も。よおーく知ってるさ」
クリスケ「・・?」
ウィッシュ「まだわかんないかなあ。
      ええとね、ヒント。キーワードは・・魔物と戦った時に聞こえた、あの音だよ」
クリスケ「キィーン・・ってやつ?」
国王「そうそう。前の世界でも・・よく聞いたっけ」
ふっ、と遠い目をする国王。
クリスケ「あー・・だから音の報告をした時に妙な顔してたのかあ!・・で。まだわかんないんだけど?」
ウィッシュ「・・ふう・・ヒントその二。
      どうやらキミの力は、第四の試練辺りから急に覚醒してきたみたい。たぶん、心が強くなったから。
         それで・・」
クリスケ「・・??」
ウィッシュ「だからあ!あの森で魔物を止めたのも、バケモノの姿が見えるようにしたのも、
         スターペンダントの輝きを強くしたのも、カーレッジのペンダント覚醒の手助けをしたのも、
         最後にバケモノをふっ飛ばしたのもキミなのっ!」
クリスケ「えええ?そんなにいっぺんに並べられても・・」

助けを求めるように国王を見る。国王は苦笑して、

国王「ま、忘れてるんだから驚くのも無理ないな。
    お前のその顔、前世で力が発覚した時と同じ顔だぞ。そんなに驚かなくったってなあ・・」
クリスケ「だ、だから・・オイラにはそんな覚えないんだってば!」
ウィッシュ「何言ってるのよ!
      カーレッジをキミの力で守ったとき、何にも考えてなかった、なんて言わせないからねっ!
          何か思ったでしょう?心に強く」
クリスケ「守りたい・・って」
ウィッシュ「そうそう、それ!だからキミはさ・・」

まだ?マークを頭上に浮かべているクリスケを見て、ウィッシュがうめいた。

ウィッシュ「うう・・ああもう、カーレッジ、言ってくれない?
         あたしよりはキミが言った方が信じるでしょうから」
国王「しょうがないな・・」

くるり、とクリスケに向き直る。真剣な表情で。

国王「お前の前世の名前には・・外国の言葉で『感じる』という意味がある。
     なんでも由来はこの星全ての物と気持ちを感じ合い、心を通わせてほしい、という所から来たらしいが。
     まあ、つまりは魔法とはちょっと違う別の力も使えるんだ、お前は」
クリスケ「・・・?」
国王「ああ分かったよ、単刀直入に言おう。
     まったく、前世でも現世でも全く変わらないな・・。
     フィール。
     お前は、超能力者だ」


ステージ5−6 最終試練に向けて7

・・・・。

クリスケ「・・はい?」
国王「そう、超能力者」

・・・・。

クリスケ「・・ちょ、チョウノウリョクしゃあああ!?」
国王「うわ!ちょっと、落ち着けったら!!」

どか!(ウィッシュの攻撃炸裂!!)

ウィッシュ「・・落ち着いた?」
クリスケ「え、えええ・・超能力・・って・・
     あの、人の心を読んだりとか、ふわふわ浮いたりとか、変な力使ったりとか・・そういうの??」
国王「フィールはそこまですごくなかったから、たぶんお前もそこまではいかないだろう。・・たぶん」
クリスケ「たぶんって・・」
ホープ「大丈夫、あなたの力は今まで発揮してきたのとほとんど変わらないと思うから。
    せいぜい、魔物をふっ飛ばしたりとか、動きを止めるくらい」
クリスケ「そっかあ・・ぜんぜん実感ないなあ・・」
ウィッシュ「そう?じゃ、試してみる?
         ペンダントが光ったんだもの、自分の意思で操れると思うから。・・それ!」
クリスケ「え?試すって、な・・」

ヒュウンッ!!

クリスケ「な!?だ、だからって普通、石投げる!?とと、止まってえ!」

 ・・キィーン!

ウィッシュ「ほら、ね?」
クリスケ「・・・」
国王「フィール、口、口開きっぱなし・・」
クリスケ「・・本当だったんだあ・・」

目の前で石は、ぴたりと止まっていた。

ホープ「じゃ、悪いけど、私たちもう行くわね。
      帰りは自分でなんとかしてもらえる?悪いけど・・」

キランッ!

ウィッシュ「明日は、寝坊しないでよね!」

キラン・・ッ

プレア「あーあ、せっかちなんだからあ・・
      あ、カーレッジさん、お部屋は正面の階段を登った先ですからね。迷子にならないで下さいよ」

キラ・・ン

国王「さて、じゃ、とりあえず部屋に・・」

ギイ・・

そこにいたのは、おなじみの面々。

ターベル「あ、やっと終わったのか・・どうやらこっちもテレポートされそこなったみたいで、待ってたんだ
        なんかちょこっと聞こえたんだけど・・」
クリスケ「・・・オイラの事も聞こえた?」
キノール「筋がわかるくらいには・・」
クリスケ「・・変かなあ、やっぱり・・オイラの力・・」
ターベル「え?別に全然?さ、行こうぜ!」

その言葉だけで、クリスケには十分だった。

クリスケ「了解っ!」
クリース「なあ、カーレッジ?ところでフィールって誰の事だい?」
国王「ん?クリスケとの間だけの秘密、さ」


ステージ5−6 最終試練に向けて8

寝室内—
クリース「じゃ、おやすみー。他のみんなも、もうベッド行くって。二人も早く寝てよ?」
国王「まあったく・・こいつら、寝るの早過ぎ・・」
クリスケ「ふう・・。・・それにしても。オイラが超能力者かあ・・」
国王「またその事か?・・とは言っても、『ちょっとした』超能力者、だけどな。
   さっきも言ったけど、お前が使えるのは・・たぶん、精神波で敵にダメージを与えるのと、
   ちょっとした念動力と、仲間をサポートするのと・・、ぐらいだと思う」
クリスケ「なんで分かるの?」
国王「答えは簡単。前世のお前がそうだったから。・・ただ」
クリスケ「ただ?」
国王「プレア達が、試練の森には『その者の力を潜在能力以上に引き出す力』がある、って言ってたよな?」
クリスケ「うん」
国王「最終試練をクリアしたら、多少は・・もう少し強力になるんじゃないか?」
クリスケ「・・テレパシーとか?」
国王「ああ。ま・・それは試練が終わってから考えよう。きっと・・明日には出発だろう。・・試練の場へ」
クリスケ「了解。じゃ、おやすみ。・・まだ起きてから6〜7時間しかたってないけど、ね」
国王「ああ。明日は寝坊しないように・・な」

二人は苦笑を交わすと、ベッドへ向かった。


ステージ5−6 最終試練に向けて9

翌朝—
ウィッシュ「悪いけど・・今日は寝坊させられないわよ!せえええ・・のおっ!」

ばふうっ!!

クリスケ「うわあ!?」
ウィッシュ「みんな、もう下行ってるよ。まったく・・。
         っと、あと一人・・てやあっ!」
国王「うわっ!?なんだ、ウィッシュか・・。星の魂って言う割には乱ぼ・・」
ウィッシュ「もう一発いる?」
国王「・・遠慮しとく・・」

広間—
ホープ「さて・・今日辺りには、もうそろそろあなた達は最終試練の場へ行くべき。
      私たちともお別れね。この試練に打ち勝ったら、みんな自動的にあの川岸に戻ると思うから。
      大丈夫、ペンダントがあればいつでも連絡がとれる。さあ・・魔方陣の中へ」
スターライト「ボクも、途中まではついてくからさ。ほらほら、早く!」
クリスケ「それじゃあ、プレア、みんな、ありがとう!」
ウィッシュ「ちょっと、あたしは「みんな」扱い?」
クリスケ「じゃ・・ウィッシュ、ホープ、プレア、どうもありがとう。絶対最後の試練も合格するから!」
ホープ「楽しみにしてるわよ」
ターベル「さあ、行こうぜ!」
スターライト「じゃ、送るよ。せーの!」

・・シュパンッ!!

ステージ5−7 ・・最終試練1 試練の場へ

シュウウウ・・
スターライト『到着!さあ、みんな、後はいつもと同じ。そこの小川を越えて!』
キノール「了解!」
スターライト『・・これで、ボクともいったんお別れだね。最後の試練、頑張ってよ!』

キラン・・

国王「覚悟はいいな?」
ターベル「もちろん!」
テレック「よおし・・せえーのっ!」

・・シュパアンッ!

ステージ5−7 ・・最終試練2 自分との戦い

・・スタッ!

クリスケ「ここは・・?」
?「後ろがガラ空きだよっ!」

バシイイッ!!

クリスケ「いったあ!いきなり!?だ・・誰だ!?」

ばっ、と振り返る。

クリスケ「・・・!?なっ・・!」
?「ほら、もう一発!」

バシィッ!

クリスケ「危なっ・・!ちょ・・カーレッジ?
     みんな、どこっ!?まさか・・これって、もしかして・・。
        勇者物語ではかなりの確率で出てくる展開!?」
?「そう、そのとおり、お約束。オイラは・・お前の『悪』そのもの!オイラに打ち勝つのが最終試練の内容さ!
   さあ、覚悟しろ!」

バシイッ!

クリスケ「く・・!悪なんかに負けてたまるか!風の魔法よ!竜巻をここにっ!」

ビュオオオオ・・!!

クリスケ(悪「残念でした。風の魔法よ!」

ビュワアアア・・!

クリスケ「逆回転の竜巻・・!」

バシイイッ!

クリスケ(悪「相殺完了!さあ、今度はこっちの番。・・えいっ!」

キィーンッ!・・ビシイイッ!

クリスケ「痛あっ!超能力でくるなら・・こっちだって!」

キイイィーン・・!!

クリスケ(悪「こっちももう一つ!」

キイーン・・!!
・・バシイイイッ!!!

クリスケ「うわあっ・・!!」
クリスケ(悪「く・・!両方の力がぶつかって・・!」



キノール「最後の試練は自分との戦い・・。本当に文字通りすぎ・・!」
キノール(悪「その分、一番大切な試練さ!旅を邪魔する一番の者は自分自身の弱い心なんだからね!
           悪いけど、ここで消えてもらうよ!炎の魔法よ!」

ゴオオオオ・・!

キノール「僕は・・確かに弱いけど・・!自分自身の悪の存在なんて許さない!今、ここで倒してみせるっ!
        炎の魔法よ・・炎の渦っ!」

ゴオオオオオオ・・!

キノール(悪「くっ!なかなかやるね・・なら!風の魔法よ!炎の魔法よ!炎竜巻っ!」
キノール「・・!じ、地震アタック!」

ズズウウウ・・ン!

キノール(悪「地震波動を利用した竜巻の進路変更か・・敵ながら、なかなかやるねえ」
キノール「くそお・・このままじゃ・・!」


ステージ5−7 ・・最終試練3 負けられない戦い


テレック「・・くっ・・」
テレック(悪「君は・・けっこうこの試練では苦労しそうだねえ。
       なんせ、つい最近まであの女王の部隊にいたんだもんねえ!さあ・・ここで、終わらせてあげるよ!
           ・・氷の・・!」
テレック「・・!」

きっ、と顔をあげた。

テレック(悪「・・魔法よ!」
テレック「氷の魔法よっ!!はじきとばせ!」

ドンッ!!

テレック(悪「なっ・・!?」

カラン、と乾いた音を立てて、テレック(悪)の氷の矢が落ちた。

テレック「・・オレは・・確かに、悪の道を進んでいた。それは・・否定しない。それでも・・!」
テレック(悪「それでも、何さ!?事実は変えられないんだ!炎の魔法よ!」
テレック「風の魔法よっ!!」
テレック(悪「な・・炎が帰ってきた!?バカな・・!」
テレック「それでも・・今は違うっ!あいつらが・・オレの仲間達が教えてくれた!
     ・・善の大切さを!悪の愚かさを!雷の魔法よっ!!」

バリバリ・・ドガッシャーン!!

テレック(悪「うわ!?く・・オレが、善なんかに押されるなんて・・!」
テレック「それに。悪だった時のオレの行動パターンも、よおーっく理解している!
     ここで・・お前を倒し、オレは、完全に過去を乗り越えて見せるっ!」



ターベル「ターベルキィーック!!」
ターベル(悪「甘いっ!森の魔法よ!」

ドカアッ!

ターベル「しまった!木に足が・・!」
ターベル(悪「くらえっ!いかず・・
ターベル「炎の魔法よっ!」

ボオオオ・・!!

ターベル(悪「な・・バカか、お前!?普通、自分の足がはまってる木は燃やさないぞ!」

ズボッ!

ターベル「あちちち・・こんな所で諦めるオレじゃないぜ!・・足、火傷したけど。
        気を取りなおして・・水の魔法よ!」
ターベル(悪「やっぱり、バカだな!ノコノコに水が通用するとでも!?」
ターベル「バカはそっちだ!雷の魔法よ!!」

バリバリ・・ドンガラガッシャーン!

ターベル(悪「×△□☆!?」
ターベル「水は電気をよく通す。お前こそ、勉強してなかっただろう!」
ターベル(悪「ふん・・!氷の魔法よ!」
ターベル「炎の魔法よっ!」


ビュオオオオ・・!
ゴオオオオオ・・!!

ターベル「オレは・・自分の中の悪に負けたりしても、
        それこそ、魂になってでもお前を倒す!それほどの覚悟だ!
         あきらめない・・それがオレのモットーだっ!」



ステージ5−7 ・・最終試練4

クリース「水の魔法よ!雷の魔法よ!」
クリース(悪「甘いっ!考えはお見通し!雷の魔法よ!」

バンッ!!

クリース「雷が雷にはじかれて・・!」
クリース(悪「どんどん行くよっ!風の魔法!竜巻を!」

ゴオオオオ・・!

クリース「よおし・・それなら。氷の魔法よ、風の魔法よ!」

ゴゴゴゴ・・

クリース「竜巻を・・跳ね返せえっ!」

バアンッ!!

クリース(悪「く・・、これくらい平気さ!」
クリース「甘い!あられとひょう入りだっ!いっけえええ!!」

ゴオオオオオッ!

クリース(悪「わ・・うわあああ!」

カラン・・

クリース(悪「くっそ・・善なんかに・・」
クリース「悪の私も、なかなか賢いよ。・・でも・・ひとつ、忘れてる。
        善は・・悪に負けっこないんだよ、悪の私・・」


ステージ5−7 ・・最終試練5 心よ、届け!!

クリスケ「う・・ごほ、ごほっ・・!
       (自分との戦い・・能力もほとんど同じ自分との戦い・・。・・負けられない。絶対に、負けられない・・!」
クリスケ(悪「なかなかやるな・・それ、もう一度!」

キィーンッ!

クリスケ「え・・えいっ!」

キイィーンッ!

今度は、攻撃精神波がぶつかり合って爆発しないよう、必死で『盾』をイメージした。
バンッ!!

クリスケ(悪「なるほど・・ね」
クリスケ「よおし・・ ・・えいっ!」

キィーンッ!!

クリスケ(悪「(・・なっ!?)」
クリスケ「やった!動きを止めた!さあ、反撃・・
クリスケ(悪「(そんな事では・・詰めが甘い!)」

キィーンッ!バシイッ!

クリスケ「しまった、超能力・・!」

・・フッ

クリスケ(悪「金縛り自体の力も甘い!さあ・・食らえ!」

キイーンッ!

クリスケ「(・・金縛り・・!)」
クリスケ(悪「さあ、とどめを・・」

コツン。
スターペンダントが、クリスケの胸に当たった。

クリスケ「(!そうだ・・!忘れてた!)」
クリスケ(悪「くら・・

必死で声を搾り出す。
クリスケ『大空のように果てしない心よ、今この時再び輝きを得て、我の力となれ!』

カッ!パアアアアアアッ・・!

クリスケ(悪「・・!!」

・・フッ

クリスケ「・・ええーいっ!」

キィイイーンッ・・!!

クリスケ(悪「うわ・・!」

バアーンッ!!
ものすごい音と共に、壁に叩き付けられた。

クリスケ「もう一度・・!ペンダントよ、力を貸して!」

まだ光っているペンダントに意識を集中する。
その時・・

『うわあああっ・・!』

クリスケ「(!?今のは・・!)」
クリスケ(悪「く・・そ・・!反撃・・だあっ!」
クリスケ「(絶対に・・絶対に、カーレッジの声!もしかして・・カーレッジ、ピンチ!?)」

ばっ、とカーレッジ(のいるであろう)方向を振り返る——。





国王(悪「もう一度だ・・くらええっ!スターライン!」
国王「くっ・・!」
国王(悪「フ・・苦戦してるな。光の輝きは強いほど、闇をも濃くさせるんだ!」
国王「・・スターシューティング!」
ザザザザザッ!
国王(悪「私は、おそらくお前の仲間が戦っているどの悪よりも強いだろう。普段は霞んでいるが・・な!」
国王「・・私は・・ここで敗れるわけにはいかないっ!」
国王(悪「ほう・・だが残念だな、終わりだ」

ザザザザザッ!

さっきから、『悪』は腕のブレスレットばかり狙ってくる。

国王「(これが、砕けたら・・!)」

ザンッ!

国王「う・・あっ!」
国王(悪「ブレスに気をとられているからだ!さあ・・最後にしよう!・・スターシューティング!」

その時、国王は見てしまった。
・・自分の指先が消えているのを。

国王「(・・!ブレスに、ヒビが・・!)」

顔を上げると、星の矢はもうすぐそこ。

国王「(これを、食らったら・・!)」


 ・・消滅。


ザアアアアアッ!

国王「うわあああ・・っ!」




クリスケ「カーレッジ!どこ・・どこだよっ!」
クリスケ(悪「・・ゴホ・・無駄だ!奇跡でも起きない限り、あいつは消滅さ!」
クリスケ「な・・!」
クリスケ(悪「さあ・・今度はこちらからだ!」

でも、その時、もうクリスケに戦いの事なんか頭になかった。

クリスケ「(思った事が形になる・・カーレッジは・・そう言ってた!なら・・!)」
クリスケ(悪「雷の魔法よっ!」
クリスケ「(カーレッジ・・負けないで・・っ!)」

パア・・
キィイイーンッ!!

スターペンダントが、答えるように光った。




『・・負けないでっ!』
国王「・・フィール!?」
クリスケ「(頑張れ・・カーレッジ、頑張れっ!奇跡を・・奇跡を形にっ!心よ・・届けっ!)」
クリスケ(悪「なにやってるんだ!?スキだらけな・・まあいい、チャンスだ!」


『頑張って!!』


国王「・・!」
十分は時が流れた気がするのに、星の矢はまだ目の前にあった。
国王「・・負けるものかっ!スター・・シューティング!」

ザザザザザアッ!


ステージ5−7 ・・最終試練6 合格者たち

バアンッ!!

国王(悪「・・なっ!星の矢を矢で跳ね返した!?」
国王「・・今だ!
   『星のように輝く勇気よ、今この時再び輝きを得て、我の力となれ!』

カッ!パアアアアア・・!

国王(悪「くっ・・!!」
国王『星の輝きよ、悪しき者をその光で焼き払え!・・トウィンクルスター!!』

サアアアアアッ・・!!



クリスケ(悪「とどめだっ!雷の魔法よっ!」

バリバリ・・バシィイーン!!

クリスケ(悪「・・なっ!?雷を跳ね返した・・!?」

ポウ・・

クリスケ(悪「奴に・・ペンダントの光が宿って・・!」

クリスケ『・・フィーリングソウル!』

キイイィーンッ・・!




国王(悪「・・ここまで・・か・・!」

シュウウウ・・ゥ・・

国王「はあ・・はあ・・き・・消えた?」
国王(悪『・・試練は合格だ。だが忘れるな。私はお前の悪の心というだけではない。
     お前の悲しみや怒りやその他もろもろの−(マイナス)の感情から生まれるのだという事を。
     いつも星の輝きを胸に持つ事を』

スウッ・・

国王「指先が・・元に戻った?」
国王(悪『さあ、地上に戻るのだ』
国王「な?ちょっと待て、フィール達はどうなる?」
国王(悪『試練合格者から、順に地上に戻るのだ。
        ・・認めたくないが、まあ、お前の仲間もすぐに合格するさ。さあ・・行け』

フウッ・・

完全に、『悪』の声は消えた。そして・・

シュパアンッ!




クリスケ(悪「・・最高必殺技・・!う・・うわああっ・・!」

シュウウウ・・ウ・・

クリスケ「やっ・・た・・!」

・・ドサッ

『悪』が消えると同時に、クリスケ自身も意識を失った。

クリスケ(悪『おいおい・・ま・・いっか。
       大事な事はこいつの仲間の悪が言ってたみたいだし。あとはその仲間から聞かせるか・・
           さあ、お前も地上に戻れ』

・・フッ
シュパンッ!

——六人のうち、二人の勇者が最終試練に合格した。


ステージ5−7 ・・最終試練7 川のほとりで・・

『カーレッジ、カーレッジ、しっかりしてっ!』
『・・・』
『どうして、・・どうしてオイラなんかかばったんだよっ!』
『・・フィールを・・守りたかったから・・』

・・夢?

「・・ール・・」

「・・フィール!」

がばっ!

クリスケ「へ!?へ、あれ、ここは!?」
国王「フィール!やっと起きたか!」
クリスケ「カ・・カーレッジ?ここ・・ここ、どこさ?」
国王「お前、何も聞いていないのか?地上だよ、地上。あの・・星々の国へ行く時に飛びこんだ川のほとり」
クリスケ「え・・なに、なんで?試練は?」
国王「・・お前、最後は気絶したんだろ。私たちは、一足お先に合格したらしい。ほら」
ひょい、とペンダントを持ち上げる。
クリスケ「・・ペンダントが・・!」
国王「もう透き通った・・ってレベルではないな。自分から、光を放ってる。星みたいに・・」
クリスケ「あ・・ちょっと待って。オイラ達は一足お先に合格した・・って、残りのみんなは・・」
国王「まだ試練中、らしい。大丈夫さ、あいつらなら!」
クリスケ「・・そうだね!」

クリスケ「カーレッジ?」
国王「なんだ?」
クリスケ「さっき・・意識を失ってた時さ、もうほとんど内容覚えてないんだけど・・夢をみたんだ」
国王「・・夢?」
クリスケ「なんか、とっても大切で、忘れちゃいけない事だった気がするんだけど・・。
        やっぱり忘れちゃったなあ・・なんだったんだろう?」
国王「・・・」
クリスケ「カーレッジ?」
国王「・・きっと、今にわかるさ」
クリスケ「・・・?」
国王「ま、今は残りの仲間たちの無事を祈ろう。そうそう・・さっきは、ありがとう・・、な」
クリスケ「え・・?」
国王「ちゃんと聞こえたぞ、お前の、『声』」
クリスケ「・・心配したんだから。よかったよ、無事で」
二人は、夜空を見上げた。——星の輝く空を。


ステージ5−7 ・・最終試練8 さらなる合格者

テレック(悪「・・生意気な!食らえっ!炎の魔法よ!」

ゴオオオオッ!

テレック「・・水の魔法よっ!」

ジュウウウウッ・・!

テレック(悪「水蒸気が・・!」
テレック「お前にとっては単なる生意気な事でも・・オレは真剣だっ!過去の自分・・そう、お前を必ず倒す!
        ・・そう、どんな事をしてでも!」
テレック(悪「ちっ・・炎の・・」
テレック「今だっ・・!やるしかない・・!
    『古の神秘を司る星よ、今この時再び輝きを得て、我の力となれ!』

カッ・・パアアアアア・・!

テレック(悪「・・!?」
テレック「そして・・」

大きく、息をすう。

テレック『・・光の魔法よっ!!悪しき心に・・今、裁きを!』

サアアアアアッ・・!

テレック(悪「な・・それは・・!」

・・ドサッ

テレック(悪「うわああっ・・!!」

・・シュウウウ・・

テレック(悪『バカな・・普通、あの場であんなリスクの大きい攻撃を・・するなんて・・。
           そんなにも・・過去を越えるという想いが強かったとでも?
           ・・理解できないな。・・悪のオレには。・・まあいい。敗者は消え去るのみ・・だ』

フッ・・
・・シュパンッ!




クリース(悪「ふんっ・・!そっちこそ、忘れている!
           善は、悪に一度でも負けないのか!
       悪が1000人いて、善がたった1人だったとしてもか!?雷の魔法よ!」

バリバリバリッ!

クリース「く・・!少なくとも、心では負けないさ!
光は・・たとえ一面の闇の中でも、輝く!が・・」
クリース(悪「が?」
クリース「一面の光では・・闇は消え去るのみ!火炎銃・・炎の魔法よ!」

ゴオオオオオッ!

クリース(悪「いいがかりもいい所!光があるからこそ影があるんだ!」
クリース「じゃあ・・試してみるか!?
        360°全てから光をあてても影ができるかどうか!光は・・永遠の物だ!」
クリース(悪「ち・・雷の魔法よ!」
クリース「・・そうだ!
       『青き海のように深き知恵よ、今この時再び輝きを得て、我の力となれ!』

カッ!パアアアアア・・!

クリース(悪「な・・」
クリース「そして・・水の魔法よ!」
クリース(悪「バカか・・お前は!?雷を受け止めるのに水を放つだと・・!?」
クリース「もちろん・・」

・・一瞬の間。雷と水がぶつかった瞬間・・

クリース「・・計算ずみさ!炎の魔法よっ!」

雷と水のはざまに、炎が放たれた。

クリース(悪「そうか・・しまった・・!」
クリース「行けええええ!!」

ドッ・・カアアアアアアン!!

クリース(悪「爆発が・・っ!」

シュウウウウ・・

クリース「・・ま、水の電気分解くらいは少しは勉強しといてほしかったね・・ふう・・」
クリース(悪『まったく・・お前のその楽観的性格じゃ悪の私にも力がつかない・・ぶつぶつ。
           水素と酸素と炎で爆発。いいよ、もう分かったから』
クリース「力がつかないって・・覚えたての魔法ガンガンつかわせといて、よく言うよ」
クリース(悪『お前も合格。・・気分悪いけど。
           地上へ送る。後はお前の仲間から聞け』
クリース「は?そんな無責任な・・」
クリース(悪『・・ふん』

フウッ・・
・・シュパンッ!


ステージ5−7 ・・最終試練9 残りの二人は・・

キノール(悪「君もなかなかだけど・・勝つのは僕だね!雷の魔法よ!」

ガラガラ・・ガシャアアン!!

キノール「どこねら・・って!?」
キノール(悪「せえええ・・のおおっ!」

ブワンッ!

キノール「う・・うわあっ!」

ズズ・・ズーン・・!

キノール(悪「攻撃ばかりが戦いじゃないぞっ!
           雷で砕けた大地を・・叩きつけるってのもアリ、さ!さあ・・雷よ!地面をくだけ!」
キノール「さ・・させるかっ!雷の魔法!」

バシィンッ!

キノール(悪「・・はじいたか」
キノール「そっちがそう来るのなら・・水の魔法よ!濁流となり、大地をえぐれ!」

ゴオオオオオッ!

キノール「そして・・雷の魔法っ!電磁波で・・」

ズズ・・ズ・・

キノール(悪「・・ちっ!」
キノール「いっけえええええ!」

ビュンビュンビュンッ!

キノール(悪「く・・!電気で、岩が・・!」

キノール「(・・そういえば。
      初めてクリスケ達と出会った時も、似たような技を使ったっけ・・。そうだ、それなら・・!)
        進路変更ッ!やああっ!」

岩石を、思いきり地面に叩きつける。

キノール「風の魔法よ——!」

ビュオオオオオッ・・!

キノール(悪「岩石竜巻・・!」
キノール『かけがえのない友を想いし心よ、今この時再び輝きを得て、我の力となれ!』

カッ!パアアアアアアッ・・!

キノール「悪の僕なんて・・僕の心が許さない!・・地震アターック!!」

ズウウウウンッ!

キノール(悪)が揺れで地面から浮いた瞬間、岩石竜巻が襲いかかった。
キノール(悪「うわ・・!しまっ・・!」

ゴオオオオオッ!

・・シュウウウ・・

キノール「お・・終わっ、た?」

・・へたり。
地面に座り込む。怪力の持ち主とはいえ、さすがにこれはキツい。

キノール(悪『・・合格。・・ちぇっ。もういいよ、説明省いてやる。さっさと地上に帰れ!』
キノール「は!?」

・・フッ
・・シュパンッ!!




ターベル(悪「そんなら、お望みどおり魂だけの存在にしてやるよ!・・炎の魔法よっ!」

ゴオオオオオッ!

ターベル「風の魔法よっ!
     悪いけど、そう簡単に魂だけの存在になる気はさらさらないねっ!」
ターベル(悪「黙れ!氷の魔法よ!」
ターベル「炎の魔法よっ!」

ゴオオ・・ビュオオオオッ!

ターベル「(さあ、どうする・・このまま対立呪文を使ってても切りがない・・!いちかばちか・・)」
ターベル(悪「炎の魔法よ!」
ターベル「・・オレに力を!
     『森のように揺るがない心よ、今この時再び輝きを得て、我の力となれ!』」

カッ!パアアアアア・・!

ターベル「行くぜえーーっ!!スピンアタァーック!!」

ギュルルルルル!!

ターベル(悪「そんなも・・のっ!?」
ターベル「どおおりゃああああ!!」
ターベル(悪「ほ・・炎に突っ込んでくる!?」
ターベル「文字通りの・・捨て身タックルーッ!」

ガツウウウンッ!!

ターベル(悪「うわあああ・・!」

シュウウウ・・
ギュルルル・・

ターベル「あ・・あちいいい!
     ふう・・さすがに火の玉になって突撃するのは体にこたえ・・いててて。終わったの・・か?」
ターベル(悪『敵ながら、その信念だけは認めてやるよ。・・しゃくにさわるけど、な。
           試練は・・合格。はいはい。地上へ送るから」
ターベル「やっぱりやな奴・・」

・・フッ
シュパンッ!


ステージ5−7 ・・最終試練10 ・・都へ!

・・シュパンッ!

テレック「・・・」

・・ドサッ!

クリスケ「うわ、テレック!?」
国王「これは・・光の魔法を使ったな。全く・・。
   大丈夫、少し立てば目をさますさ。城の書庫で読んだけど・・ムチャするんだから・・」

シュパン、シュパンッ!
ドサドサッ!

クリース「いったあ!?」
キノール「な、何事!?」
クリスケ「クリース、キノール!無事だったんだ!」
キノール「え・・何がなにやら?なんか・・地上がどうたらって・・帰ってこれたの、僕たち?」
クリース「地上へ送る・・って言われたけど。・・あれ、ターベルは?」

・・シュパンッ!
ドサッ!

ターベル「い・・いでえええ!」
キノール「う、うわ、ターベルなにその火傷!?」
クリース「ちょっと待って、いまシップだすから・・」
ターベル「いたた・・平気さ、このくらい。・・あれ、テレック?」
テレック「う・・うーん・・」
クリスケ「気がついた!」
テレック「み・・みんな?な、何がどうなったんだ?光の魔法を使ったまでは・・覚えてるけど・・」
クリスケ「合格さ、合格!ほら!ペンダント!」
テレック「ペンダント・・?・・!緑色に・・光ってる!?」
クリスケ「そうさ!みんな、合格だよ!地上に戻ってきたんだ。大丈夫?」

クリース「さて・・これからどうする?」
クリスケ「ちょっと、ペンダントをだして。あの時みたいに・・ほら!」

以前と同じように、ペンダントを重ね合わせる。
・・フッ

プレア『みなさん!よかった、全員合格したんですね!』
国王「ああ!それで・・今後の事なんだが・・」
プレア『・・影の女王は、もう動き始めています。
      できるだけ、出発は早い方が・・そうだ!少し待ってくださいね?』

ふっ、と声が途切れる。
どうしたのだろう、と勇者達が顔を見合わせていると・・
パアアアア・・。

ターベル「スターペンダントが・・!?」

ふわあっ・・。

優しい風が通りぬけた後、勇者達の傷はうそのように消えていた。

ターベル「えええ!?火傷が治ってる!?」
プレア『・・ふう。上手くいった様ですね。
      私は・・別の名を「祈る者」。勇気ある者に祝福を・・そう、祈ったのです。
    さあ、もう大丈夫。都へ・・』

突然、声がとぎれる。息を呑む音が聞こえた。

クリスケ「・・プレア?」
プレア『・・大変!どうか、急いで!女王が・・今、都にいます!』
テレック「なんだって!?」
ホープ『ちょっと、プレア、どいて!水鏡で見えるの、都にいる!動かないで・・飛ばすわよ!』
キノール「・・へ!?」
ホープ『・・テレポート!』

・・シュパアンッ!


星々の国

プレア「どうか・・頑張って!」
ウィッシュ「みんな・・」
ホープ「・・・」
スターライト「最終決戦・・間近、だね」




ステージ6へ・・