ステージ5−1 第一の試練
キノール「うわー・・すっごく気味悪い所だなぁ」
ターベル「ゆ、幽霊は・・いないよね、スターライトォ・・」
スターライト「まったく、これでも君達勇者なの?」
国王「ところで、試練の森と言うからには、なにか試練でも用意してあるんだろう?
いったい、どんなものなんだ?もうだいぶ歩いたが、なんにも・・」
スターライト「はい、到着!ここから見える一本道が、『試練の道』さ。
悪いけど、僕はここから先は行けないんだ。
どんな試練が待っているのか、自分で確かめといで。さあ、そこの小川をまたいで!」
クリスケ「え、この小川?こう?」
しゅぱん!
テレック「えええ!?小川を越えたとたん、消えちゃった!?」
スターライト「あのね。こんな狭い道で試練なんてできると思う?
この小川の先は、異次元空間と通じてるの。そこが君達の舞台。ほら、行ってきな!」
国王「分かった!」
しゅぱんっ!
残りの勇者一同「せーの!」
しゅぱんっ!!
異次元空間
ドサ!
クリスケ「痛っ!カ、カーレッジ、重いよぉ!」
国王「あ、ごめん!今どくから・・
どさどかばさ!!
国王+クリスケ「痛ー!!!」
クリース「あ、うわ、ごめん!」
ターベル「ここが試練の場所?森の中・・みたいだけど。でも、広間みたいになってる」
クリスケ「いきなりこんなとこに来ちゃって驚いたよ。
よかった、みんなも来てくれて」
クリース「試練・・てわりにはずいぶん平和だけど。
何をすれば・・ってキノール?なに固まってるんだい?」
キノール「し・・下・・」
テレック「下?別に・・地面があるだけじゃないの・・って
!!!!??!な、な、な・・」
国王「どれどれ?う、うわ?!」
作者(勇者達がいたのは、壁から突き出た高台の上。そこが地面だと思ってたらかなり不安定な崖だった!
ということですら驚いたのに、下を見下ろすと、さらにそこには・・)
ターベル「ぎゃーーーーーっ!!ばーけーもーのーっ!!
うーーわーー!!!助けてぇぇ!!」
クリース「ちょ、ちょっと、ターベル!あれが怖いのは十分分かったから、少し静かに・・!」
魔性植物「!」
ズズ・・ッ
クリスケ「うわ!あの蔓植物のオバケ、オイラ達に
気づいちゃったみたいだよ!?」
国王「こうなったら戦うしかないだろ!スターシューティング!!」
バババババ!!
魔性植物「・・・・」
ズズズズ・・
国王「効いてない!?」
テレック「オレにまかせろ!所詮あいつは植物!それなら焼き払うか、凍らせるのみ!炎の魔法よ!」
ゴオオオオオオ!!
魔性植物「・・・・」
ズ・・ズズズズ
テレック「くそ!氷の魔法よ!吹雪をここに!」
ビュオオオオ!
魔性植物「・・・・」
ターベル「ぶ、物理攻撃のが効くのかも・・怖いけど・・ターベルキィーック!!」
ドカッ!
ズズズズズ・・
ターベル「き、効かない!なんにも!」
クリスケ「オイラ、あいつ知ってる!以前じいちゃんが話してくれた、最強の植物、大蛇蔓!
古の魔法がかかっていて、99.999パーセントの攻撃が聞かない、人食い植物!
まちがいないよ、これが最初の試練だ!」
クリース「いきなりこれ!?どうすれば・・
シュルンッ!!
ターベル「うわっ!?放せーっ!!」
国王「ターベル!・・ってこっちにも!うわあ!!」
シュルルルル!!
クリスケ「こんなやつ・・って挟み撃ち!?くそ!」
テレック「こっちにも・・クリース!後ろ!ってオレの後ろにも!」
ギ・・ギギギギギ・・・
ターベル「こ、こいつ、締め上げる気か!?」
キノール「みんなを放せえっ!!」
グググググ!
クリスケ「キノール!無事だったのか・・う、くそ、息が・・」
キノール「こうなったら力づくで!えぇーーいっ!!」
大蛇蔓「・・・・」
シュルン!
キノール「うわ!くそ、こんな蔓・・っ!えい!えーいっ!」
クリース「なにか、ゆ、有効な・・方法さえ・・見つ、かれば・・く・・っそぉ・・」
ガク・・
テレック「ちょ、ちょっと・・クリース!しっか・・りしろ・・!!でも・・オレも・・もう・・う・・」
国王「締められてるせいでクリスケに戻れない・・!!抜け出せない!くっそーっ!」
クリスケ「も・・うだめ・・息が・・続かな・・」
ガクッ・・
ターベル「このままじゃ・・全員が・・やられる・・どうすれば・・」
ガクン・・
キノール「みんなあっ!しっかりしてええ!!」
ヒョイ・・・
クリース「・・・」
キノール「クリースを食べる気!?だ、だめだっ!」
ヒョイヒョイッ・・
ターベル「・・・」テレック「・・・」
キノール「やめろーーーっ!!!!!」
・・・カッ!パアアアアア・・!!
国王「な・・スターペンダントが光ってる!?」
キノール「みんなは、僕が守るんだーーっ!!みんなを・・放せええっ!えーい!」
グググ・・ブチィッ!
大蛇蔓「!」
キノール「攻撃が効かないのなら・・お前を、ひきちぎる!それーーっ!!」
ブチブチブチッ!
大蛇蔓「・・ ・・・」
ドサァッ・・・
クリスケ「痛ーーっ!!」
国王「手当てしてやってるんだから、少しはおとなしくしろよ・・。
ありがとう、キノール。お手柄だな」
キノール「なんか、みんなを守らなきゃって思った後は、無我夢中だったから。よかった、みんな無事で」
国王「ところで、スターペンダントだけど・・」
キノール「うん。色が変わってるんだけど・・これって合格って事?」
国王「さあな。さ、みんな、休んだらまた出発だ!第二の試練へ!」
一同「おーっ!」
ステージ5−2 第二の試練
スターライト『みんなー、第一の試練はどうだった?
あ、キノールのペンダントが赤くなってるって事は合格したんだね?』
キノール「スターライト?ここには来れないんじゃ?」
スターライト『試練が一つ終わるごとに、会話だけできるんだよ。
今の試練は、『人を想う心』を試す試練だったんだ。
あのバケモノの弱点は、人のまっすぐな心なんだよね』
国王「ところで・・第二の試練もこの場所でやるのか?」
スターライト『ううん。さっきと同じく、そこの小川を渡るんだよ』
一同「そうと分かれば・・せーのっ!」
しゅぱんっ!
どさっ!
クリスケ「痛あ!着地失敗・・」
国王「ここは・・?」
スターライト『ここの目的は、どうにかしてここを抜ける事。
それじゃ、第二の試練も頑張ってねー!』
フッ・・
クリスケ「抜けるって・・普通の部屋みたいだけど。ドアは七つあるみたい」
国王「それなら、無難に一番近いドアから・・よっと!」
ギィ・・・
国王「広いだけで、普通の部屋みたいだが・・うわ!?」
バッターン!!ガチャリ!
国王「だ、誰だよ押したの!?」
?「スキありーっ!」
ガッシャーン!
クリスケ「えええ!?カーレッジしか入ってないのに・・
ドアが閉まって鍵かかっちゃったよ!?」
?「それーっと!」
クリース「うわぁ!?」
ターベル「だ、誰だよ!」
?「第二の試練の舞台へようこそ!いきなりだけど、そーれ!君はその部屋、お前はこの部屋ね!」
ドサ、ドカッ!
キノール「うわーっ!?」
国王「ろ、牢屋の中?!ちょ、ちょっと、なんだよ、これ!」
?「これが第二の試練だよお。
何とかしてここを抜け出して、みんなと合流して、七つめのドアを開ける事。まあ頑張ってね!」
国王「ちょ、ちょっと待っ・・そもそも、お前は誰だ!?」
?「ボク?ボクはこの部屋その物。古の魔法で、話せるんだよね。それじゃあね!」
国王「こんな牢屋くらいくらい・・鍵をぶっ壊して出るのみ!
・・って!扉がない!ああもう・・スターシューティング!」
バババババ!!
国王「ひび一つない・・。どうすればいい・・あ!そうだ!クリスケに戻っちゃえば・・それ!」
シーン・・。
国王「あれ?」
部屋「あ、そうだ。テレポート系の技は使えないからね」
国王「そんなー・・」
ガッシャン!!
ターベル「いた!出せよぉー!いきなり失礼な奴!ああもう!」
部屋「さっきのキノピオにも言ったんだけど・・かくかくしかじか。それじゃあね!」
ターベル「あー、くそ・・どっか緩んでないかなあ・・キック!パンチ!トルネードアタック!!」
ドカドカバキ!
ターベル「・・やっぱ、だめ?」
キノール「うーーん!!うう・・固すぎ!僕の怪力でもだめか・・」
クリスケ「これはちょっと・・オイラの頭突きでもダメだろうなぁ・・
ダメもとだ!チャージして・・頭突きぃっ!」
ゴーンン!!
クリスケ「・・・はらほらひれ・・あー、星がぁ見えるぅよおお」
テレック「透明化・・っと!」
ゴツッ!
テレック「い、いた・・壁・・?なら!炎の魔法よ!」
シーン・・
テレック「う・・風の魔法よ!」
シーン・・
テレック「勘弁してくれよ・・」
クリース「まいったなあ・・聖水銃でもダメだし、カミナリ銃でも効き目なし・・か」
クリース「ぶつぶつ・・でも、どこかに必ず抜け道があるはず・・うー・・ん・・うわ!?」
どたっ!
クリース「ううう・・よそ見してたらすっ転んだぁ・・ん?天井に何か・・もしかして・・?空気銃!」
バシュッ!カチッ!
ガラガラガラ・・
クリース「やった!クリスケ達と別れた後、銃を練習したかいがあったな!よし!みんなのところへ行くぞ!」
ステージ5−2 第二の試練2
バシュッ!!
ガラガラガラ・・
テレック「助かった・・」
クリース「これで全員だよね?」
クリスケ「うん。あいたたた・・」
ターベル「でっかいたんこぶ!」
国王「あの『部屋』は、試練をクリアするには七つめのドアを開ける必要があるって、言ってたよな?」
キノール「うん。でも、さっき試したらびくともしなかったし」
クリース「とにかく、一度さっきの広間に戻ってみようか・・」
大広間
キノール「うーーーん!!やっぱりだめ。全然開かないよ」
国王「二人同時にやったら、何か変わるかもしれない・・。
テレック!みっつ数えたら、炎の魔法の一番大きいやつを出してくれ。いち・・にの・・さん!」
テレック「炎の魔法よ!!」
国王「スターシューティング!!」
パンッ!ゴオオオオ!!
ターベル「うーわー!!?」
クリスケ「はねかえってる!はねかえってるよお!!」
国王「やっぱりだめか・・まいったなあ・・」
クリース「真正面からじゃきかないのかな・・?
なら・・どこかに突破口があるはず・・ぶつぶつ・・」
クリスケ「あれ?こんなとこに鏡がある。なにか意味でもあるのかな」
クリース「え?クリスケ!今なんて言った?」
クリスケ「え、だから鏡があるって」
クリース「鏡・・真正面・・ぶつぶつ・・ ・・!分かったぞ!!
カーレッジ、テレック!あの鏡の中の扉に向かって、攻撃してみて!」
国王「え?わかった!行くぞテレック!せぇーのっ!」
テレック「炎の魔法よ!」
国王「スターシューティング!!」
パリィー・・ン
キノール「ええ!?見て!鏡の中の扉だけじゃなくて・・」
クリスケ「こっちの扉も割れてる!」
クリース「やった!予想通り!」
部屋『すごいねぇ!ここのカラクリ分かった人初めて見たよ!
さあ、残りは後一つ。この部屋を脱出する事!頑張ってね!』
クリース「よーし、行くぞっ!」
一同「おーっ!」
ギイイ・・
クリスケ「ここは・・?」
部屋『ここの部屋は障害物迷路になってるんだ。
この部屋を抜ければ試練クリアだよ。壁にぶつかったら気合だよ、気合!それじゃ!』
ターベル「って言っても、いきなり行き止まりだけど・・」
テレック「壁も高すぎるし、これじゃ乗り越えるのも無理・・」
クリース「ちょっと待って!ほら、後ろを見てみてよ!」
キノール「え・・後ろ?今通ってきた扉があるだけじゃ・・って!?」
国王「扉がない!?扉があった所からまた道が続いている!」
クリース「前がなければ、振り返ってみる事も大切だよ。
さあ、行こう!あ・・ちょっと待って。印をつけながら行こう。迷っても大丈夫なようにね!」
クリスケ「クリース、今日冴えてるねぇ・・」
クリース「ありがと」
2時間後・・・
ターベル「けっこう歩いたけど・・なんにもないなあ」
国王「って・・あれ!クリースのつけた印じゃないか?」
クリース「本当だ・・おかしいな。そういえば、全然曲がり角がなかったような気が」
クリスケ「もしかしてこの迷路・・[]←みたいな形??」
クリース「それじゃあ、中央にたどりつけばいいのかな?
それなら、どこかに抜け道があるはずだけど・・。
・・!あの『部屋』の言葉、もしかして!よーし、火炎銃の出番だ!」
ターベル「ええ?クリース、なにするつも・・
ドッッカーーン!!
パラパラパラ・・
クリスケ「・・こんなのあり?」
クリース「この壁、見かけだましで木で出来てたんだな。ここから進めるよ!また道が続いてる」
キノール「よいしょ・・っと。また壁壊しちゃうのかい?」
クリース「うーん、たぶん・・もう一回、せーの!」
ドッカーン!・・シュパアンッ!
テレック「うわ!ここの壁は跳ね返してくるぞ!?」
クリース「うーん・・とりあえず進もうか・・」
クリスケ「あれ?迷路の途中に扉がある・・」
ターベル「開くしかないよな?」
国王「ああ。せーのっ!」
フッ・・
テレック「・・は?」
クリスケ「何これぇーーーーっ!?」
ターベル「う、うそだろ・・」
(作者 クリスケ達が扉を開けると、いきなりマグマ地帯が地平線まで続いていた!!
その火の海の真ん中に、扉がひとつ現れていた!)
国王「お、おい・・お約束で今くぐった扉も消えてるぞ・・」
ターベル「どーしよおおおー!!」
クリース「・・・・」
ターベル「クリースも何か言ってくれよーー!!オレはもう泣きそうだよ・・・」
クリース「なあ、見て・・あのマグマ、一筋の湯気も上がってない・・」
ターベル「そんなの当たりまえ・・って、ええ??」
クリース「しかも、ちっとも陽炎が見えない・・
それに、こんなにマグマの近くにいるのに、少しも暑くないし・・なにかおかしいよ」
国王「もしかして・・」
クリース「うん。もしかしてこれ、幻じゃないかなあ」
ターベル「このマグマが全部??」
クリース「そう。あるいは立体映像」
国王「分かった。私はクリースを信じる!」
クリスケ「オイラも!」
テレック「みんな気持ちは一緒だな・・よし!一気に行くぞ!」
キノール「せーのっ!」
ダダダダダッ!
キノール「ぜえ、はあ・・ああ怖かった・・」
テレック「ほんとに、ちっとも熱くなかったな。これがもし本物だったらって思うとぞっとするよ」
クリース「本物じゃなくてよかったよ。もし予想が外れてたら・・」
ターベル「あああ、その先言わないで。いまさら腰がぬけた・・」
国王「さあ、次の部屋へ行くぞ!」
ギィ・・バタン!
クリスケ「あれ、今度は大広間?」
クリスケ以外一同「・・・・・・」
クリスケ「?みんな、どうしたのさ?」
ターベル「う・・上・・・」
クリスケ「上?・・・!!ドラゴンーーッ!!!?」
ドラゴン「グルルル・・我はこの神聖な場所を守る者。この先へ行きたければ、我を倒してみよ!」
テレック「や・・やっぱり試練の締めくくりは戦いなのか・・」
ステージ5−2 第二の試練4
ターベル「こうなったら攻撃あるのみだ!行くぞっ!」
キノール「ターベル、合わせていくよっ!せーの!」
ターベル「スピンアタック!」
キノール「新技、地震アタックッ!今だ、ターベル!ジャンプして!」
ターベル「よーし、合体技、ジャンピングスピンアタック!!」
ドッカアアン!
テレック「やったか!?」
ドラゴン「こざかしい・・」
ブゥンッ!
ターベル「わぁぁーっ!!」
キノール「尻尾で弾き飛ばした!?」
国王「なら、私が!スターライン!」
ドラゴン「こざかしいと言っているだろう!」
ブンッ!!
国王「うわっ!くそ、あの尻尾さえなければ・・」
テレック「炎の魔法よ!」
ブンッ!!
テレック「えええ!?普通、炎まで跳ね返すか?」
クリスケ「あの尻尾をどうにかしないと・・いたちごっこだよお」
クリース「そうか!わかった!」
クリスケ「え、なに?」
クリース「あいつ、私達の攻撃を跳ね返すばかりで、自分からは攻撃してこない!
きっと攻撃手段があまりないんだ!みんな!どうにかしてあの尻尾を封じて!」
国王「分かった・・って言いたいとこだが・・どうすればいい?」
クリース「よし・・テレック、キノール、ターベル!ちょっと耳かして。
カーレッジ、クリスケは、ドラゴンをお願い。いい考えがあるんだ!」
クリスケ「お、お願いって・・オイラは肉弾戦専門なんだよー・・」
クリース「三人とも、いい?ひそひそひそ・・私が合図したらだ。それじゃぁ・・行くよ。まずは・・今だっ!」
ターベル「スピンアタック!」
キノール「地震アタック!」
ターベル+キノール「ジャンピングスピンアタック!!」
ドラゴン「こざかし・・
ブン・・
クリース「テレック!今だ!」
テレック「了解!氷の魔法よ!!」
パキーン・・
ドラゴン「尻尾が・・!」
クリース「作戦成功!尻尾を振り切った後のスピードの緩みを利用させてもらったのさ。みんな!」
一同「分かってるって!」
国王「スターライン!」
クリスケ「チャージキック!」
キノール「地震アタック!」
ターベル「ジャンピングスピンアタック!」
テレック「炎の魔法よ!」
クリース「空気弾連射っ!」
ドドドドド!!
クリース「いっけぇぇーーっ!!」
カッ!パアアアアア!
国王「まただ・・スターペンダントが光ってる!」
シュウウウウウ・・
ドラゴン「見事だ・・。第二の試練の合格を見とめよう。
さあ、その小川を渡れ。第三の試練へと進むのだ!」
ステージ5−3 第三の試練1
スターライト『やあ、おめでとう。第二の試練もクリアしたみたいだね!
今の試練は『知恵の試練』だったんだな。
ほら、クリースのペンダントも色が変わってるよ』
クリース「透き通ったオレンジ色・・
スターライト、このペンダントにも何か意味があるのかい?」
スターライト『えーと・・まあ、すぐ分かるよ。
それより、みんなすごくたくさん新しい技を使ってなかった?見てて驚いたよ』
国王「あー・・あれは、牢に閉じ込められてる間、いろいろと技を試してたんだよ」
ターベル「右に同じ。結局クリースが助けてだしてくれたんだけどね」
スターライト『さあ、次は第三の試練だよ。ほら、行った行った!』
一同「よーし・・せーのっ!」
シュパンッ!ドサッ!
クリスケ「うう・・また着地失敗・・」
国王「お前なぁ・・もう三回目なんだから、少しはコツをつかめよ・・」
ターベル「ここは何の部屋だろう・・。なんだか、以前来た廃墟城に似てるような・・」
キノール「ねえ、ちょっと見て・・あそこの天井のところ、なんだか空間が揺らいでるみたいなんだけど?」
テレック「え?どこ・・・
ドサァッ!!
国王「!」
クリスケ「魔物の大群!?」
キノール「ものすごい数・・一万を越えてるぞ!」
シュッ!!
クリスケ「うわっ!」
国王「あいつら、すごく攻撃的だな・・これが第三の試練か・・行くぞ!」
テレック「言われなくとも・・炎の魔法よ!」
ターベル「スピンアタック!」
国王「スターシューティング!」
ドッ・・カアアアン!!!
クリース「やったか!?」
シュウウウ・・・
クリスケ「うそだろ!?切り裂かれた魔物が・・」
国王「二つに分かれてる!これは・・攻撃すればするほど自分の首をしめるって事か!?」
テレック「どうする・・?」
クリース「なんとか攻撃法を見つけるしかない!聖水銃をくらえっ!」
シュパァンッ!!
魔物「グルルゥゥゥ・・」
テレック「当たった水のしぶきまでが魔物に・・それなら・・氷の魔法よ!凍結させろ!」パキィィー・・ン
ズ・・ズズズ・・
クリスケ「氷ごと襲ってきたあああ!」
テレック「クリスケ!後ろ・・!」
クリスケ「うわあ・・っ!もうだめだっ・・!」
国王「クリスケーーッ!!」
ドカァ・・ッ
クリスケ「あ、あれ?痛くない・・
・・・な・・カーレッジ!?」
国王「・・・」
クリスケ「オイラなんかをかばって・・!」
キノール「クリスケ・・!後ろ、後ろにまた魔物が・・!」
ドッカアアン!
クリスケ「うわああっ!」
キノール「ク、クリスケ!大丈夫!?」
テレック「くそっ、これなら大蛇蔓の方がまだよかったよ、もう!痛っ!」
ザザザザザッ!
クリース「うわ・・!くそ、どうすればいいんだ・・!
戦いの初めよりも、三倍くらいに数が増えてるよ!」
ゴオオオオ!!
テレック「もうだめだ・・」
キノール「ちょ、テレックまで!しっかりして!」
ガラガラガラガラ!!!
クリース「もう・・もうだめなのか・・?もう・・負けるしか・・」
ターベル「・・るか・・」
クリース「え・・?」
ターベル「あきらめて、たまるかぁーーっ!!!」
カァッ!パアアアアアアア・・!!
ステージ5−3 第三の試練4 ペンダント開放呪文
クリース「ターベルのペンダントが・・!あの時と、同じように・・光ってる!」
魔物「グルル・・・」
キノール「魔物の動きが鈍った!?もしかして・・あいつらの弱点って、スターペンダントの光なんじゃないの?」
クリース「それなら、打つ手はあるよ!
いいかい・・僕らのペンダントは、今までの試練ですでに一度光を放ってる。それなら、きっと今も・・」
スターライト『よく気がついたね・・』
キノール「スターライト!?なんでここに?」
スターライト『今回は特別。というか、さっき言い忘れちゃったの。
いい?君達のペンダントはもう合格してる。
キノールのは、人を想う心を司り、クリースのは知恵を司っているんだ。
ペンダント開放の呪文は、合格者の心が知ってるはず。
開放呪文さえ唱えれば、ニ回目以降はいつでもペンダントの力を使う事ができるんだよ。
さあ!はやくみんなを助けてあげて』
キノールとクリースは、顔を見合わせると、頷いた。
言葉は、自然と口から流れ出た。
キノール『かけがえのない友を想いし心よ、今この時再び輝きを得て、我の力となれ!』
クリース『青き空のごとく深き知恵よ、今この時再び輝きを得て、我の力となれ!』
・・カッ!パアアァァァァ・・!
ステージ5−3 第三の試練5 光の勝利
クリース「ターベル!力をかすよ!」
キノール「さあ、力をあわせて・・」
無言で頷くターベル。
三人『スターペンダント、開放!』
ピカァァアアアア・・・!!!
魔物達の上に、光の雨が降り注いだ。
魔物「グ・・グオ・・オォン・・!・・」
シュウゥゥゥ・・・
キノール「・・消えちゃったよ」
国王+クリスケ+テレック「う、うーん・・・」
クリース「三人とも、大丈夫!?」
クリスケ「あ、あれ、魔物達は??」
クリース「もういないよ。あれ、ターベル?どうしたの、黙りこくって」
ターベルが、クリースを振り返る。
ターベル「どうやら、オレのペンダントの色も変わったみたいだぜ?」
クリスケ「本当だ!きれいな透き通った黄色・・あれ、じゃあもう試練終了?」
ターベル「もうじゃないよ、もうじゃ。三人が気絶してる間、大変だったんだから」
キノール「ほら、見て!小川が現れたよ!」
キノールの指差す先には、新しい小川が生まれていた。
ターベル「さあ、行こうぜ!次の試練の場へ!」
ステージ5−4 第四の試練1 次の試練へ
スターライト『やっほー、どうやら無事に『信念の試練』も合格したみたいだね。
ターベルのあきらめない心が流れを変えたんだな』
ターベル「いや、オレ夢中だったからほとんど何も覚えてないんだけど・・」
キノール「でも、あの時ターベルもあきらめてたら、きっと合格できなかったと思うよ。
あの時のターベル、かっこよかったもの」
クリスケ「ごめん・・オイラ気絶しちゃったよ」
国王「私だってそうだぞ。油断してたよ」
クリスケ「あれは、カーレッジがオイラをかばってくれたからだろう?」
テレック「オレだって気絶してたんだから。三人とも、大変だっただろ?ごめんな・・」
ターベル「いいっていいって。ほら、早く次の試練の場へ行こうぜ!」
クリース「あのさ・・この試練、いつまで続くんだい?」
スターライト『あー・・。えっと、いってらっしゃい!』
国王「そのうち分かるだろう。さあ、行こう!」
・・シュパンッ!
ステージ5−4 第四の試練2 風変わりな試練
・・ドサッ!
国王「ここが次の試練の場所か・・。クリスケ?今回の着地は大丈夫か?」
クリスケ「あー・・顔面、ぶつけちゃったよ・・」
キノール「今回の場所は、今までのどことも感じが違うね。なんか・・神殿・・みたいな感じ」
こくん、とテレックが頷く。
テレック「そうだな。今度はいきなり魔物が登場、ってわけじゃないみたいだけど?」
スターライト『おーい、みんな?聞こえる?』
クリスケ「スターライトの声?聞こえるよ、なにー?」
スターライト『あのね、今回の試練は今までと違うんだ。今回の試練は、魔法の試練なの』
ターベル「えええ・・?オレ、肉弾戦専門なんだけど・・」
キノール+クリスケ「右に同じ・・・」
国王「私だって、剣専門だぞ?」
スターライト『違う違う、今回のはその中からさらに魔法の力を引き出す試練。
たとえば、ターベルなら、キックする足に炎を宿したりとか、そういうのだよ』
クリスケ「それって、簡単にできるもの・・?」
クリスケがおそるおそる聞いた。
スターライト『うん?今までので一番難しいと思うよ。今までので・・ね』
クリスケ「・・・はあ」
テレック「ところで、オレは何をするんだい?もともと魔法なら多少使えるんだけど?」
スターライト『師匠が教えてくれるよ』
テレック「師匠?だれ、それ?」
スターライト『すぐに分かるよ。君の魔法にいつも手を貸してくれている存在さ。それじゃあね!』
キノール「誰だろう、師匠って・・」
?『私だ・・・』
国王「え?」
?『私が、第四の試練の師匠となる者。星々に頼まれて、やってきた者だ』
テレック「まさか、あなたは・・・!」
ステージ5−4 第四の試練3 『自然』という師匠
国王「なんだ?テレック、この人と・・といっても声しか聞こえないが・・知り合いなのか?」
テレック「・・魔法っていうのは、この世界に存在する、『自然』そのものから力を借りて発動する物なんだ。
オレには、ほんの少し魔法の才能があるから、分かる。
この方は・・この世界の『自然』なんだよ!」
一同「えええええっ!?」
師匠『そのとおり。私はこの星自身。お前達に力を与えるためにここへきたのだ。
この試練の目的はスターライトから聞いているな?』
キノール「は・・はは、はいっ!」
師匠『そんなにかたくならなくてよい。
まず確認しておくが、この中で魔法を使うのはテレックのみだな?』
国王「はい。ただ、私も多少なら剣を使って星の矢を降らす事が出来ます」
師匠『分かった。テレック、お前は知っていると思うがこの世界の魔法は、自然の力を借りて発動している。
この世でいう魔法使いとは、自然とシンクロできる力をもともと多く持っている者なのだ。
しかし、この世の人々は必ず、シンクロ能力をほんのわずかでも持っているのだ。
鍛錬すれば、ただの人でも魔法が使えるようになる』
キノール「じゃあ、僕達も・・」
師匠『そう。そのための試練だ。影の女王に立ち向かうための・・さあ、始めるぞ!』
ステージ5−4 第四の試練4 自然の中で
〜修行開始から12時間後〜
師匠『よし、今日はここまで。続きはまた明日だ。
各自休みをとるようにな。そうそう・・休憩場所だが、この神殿の外に森がある。
そこなら水も木の実もある。そこで休むといいだろう。よく寝ておくんだぞ』
テレック「はい。おやすみなさい、師匠」
師匠『それでは、私も帰る。寝坊しないようにな』
フッ・・
ターベル「・・・・もう、行った?」
キノール「みたい」
ドタッ!
ターベル「つ・・疲れたよおおお〜・・」
クリスケ「オ、オイラも・・。テレック、いつもこんなに大変な事やってたの?」
テレック「いや・・ここまで本格的なのは初だよ・・」
キノール「あ、あのさ、みんなゼイハァ・・み、水をヒイハァ・・の、飲みにいか、行かない・・?」
国王「キノール・・お前、大丈夫か?」
キノール「こ、このくらい、ヒイハァ・・だ、大丈夫・・、ゼィ・・ほら、あそこから、外に出られるみたい・・だし」
テレック「それじゃ、行こうか・・」
ギィィィ・・・
ブワァッ!
クリスケ「わ、すごい風!って・・うわぁ!・・すごい!」
キノール「立派な森だなぁ・・!」
ターベル「これ、蛍?初めて見たよ・・」
クリース「おーい!ここに水も木の実もあるよー!」
クリース「あの師匠にも・・いや、自然にも優しい面があるんだね・・きっと」
国王「そうだな・・」
テレック「ご飯できたぞー!」
ターベル「うわ、うまい!テレック、お前料理上手だったんだなぁ!」
テレック「・・昨日までは「塩辛い」だの「味が薄い」だの言ってたくせに、よく言うな。単に疲れてるだけだろ」
クリース「でもさ、本当に今までで一番おいしいよ。な、キノール?」
キノール「うん!空腹は最高の調味料って言うしね!」
テレック「キノール、それ、オレの料理普段はおいしくないって言いたいわけ?」
キノール「えええ!そ、そんなことないよっ!」
クリスケ「くくくく・・二人とも、漫才やってるみたいだよ!」
国王「くく・・ほんとに。戦いが終わったら、デビューでも考えたらどうだ?」
その晩は、森中に勇者達の笑い声がこだましていた。
ステージ5−4 第四の試練5 星空の下で
国王「ふあ・・どうせ明日の朝も早いんだろう?私は、もう寝るぞ」
クリスケ「あ、じゃあオイラも。寝坊したら大変そうだしね。みんなは?」
クリース「私もそうするよ」
キノール+ターベル「僕(オレ)も。テレックは?」
テレック「・・・ん、ああ・・もうちょっと起きてるよ。すぐ行くから・・」
クリスケ「了解」
真夜中・・
テレック「・・・」
ガサッ・・
クリスケ「まだ起きてたの?」
テレック「うわ!?・・なんだクリスケかぁ。そっちこそまだ起きてたのか?」
クリスケ「オイラはトイレに起きただけ。テレック、まだ寝ないの?」
テレック「ん、ちょっと考え事」
クリスケ「何を?」
テレック「何をって・・」
クリスケ「だって、テレックいつもと違う顔だからさ・・なにか悩んでることでもあるのかなって」
テレック「・・違う顔?そっか・・あのな、少し昔のことを考えてたんだよ。ほら・・女王の部隊にいた時の」
クリスケ「ああ、でも過ぎたことだろ?あんなの」
テレック「・・同じ部隊の、父さんの友達から聞いたんだけどさ・・
父さんも母さんも、小さい頃から都会に住んでて、いじめられっこで・・。
小さい頃は優しかったのに、大きくなるに連れて逆に意地悪になって。
それなのに、父さんも母さんも・・オレも、生まれた時から女王の側にいるオレも、
魔法の才能があるのはなんでだろう・・とか、もし・・、
父さんも母さんもこういう自然の中に住んでいたら、
自然と友達だったら、悪の道に進まなかっただろうに・・とか、そんな事だよ」
クリスケ「そうか・・でも、済んだ事はしょうがないよ。
それにテレック、この世界にある物ばかりが自然・・って考えてない?」
テレック「え・・なんで?そうだろ?」
クリスケ「オイラだって、国王と出会うまではそう考えてたさ。固定観念ってやつ?でもさ・・」
テレック「でも?」
クリスケ「この星から見える物なら、なんでもこの星の自然だって、旅の中で気づいたんだ。
それに、きっとテレックとか、テレックのお父さんとお母さんは、
そのこの星で一番きれいな物を無意識でもしょっちゅう見てたんじゃない?」
テレック「それ、なに?」
クリスケ「宇、宙!」
二人は、空を見上げた。
テレック「あ、流れ星・・」
クリスケ「それにほら、天の川も見える。緑や水が都会からなくなったって、宇宙は消えないよ。
別に悪の道を進んでたからって、自然の力・・魔法を使うのにふさわしくないって事ないし。
それだろ?一番の考え事」
テレック「・・・なんで分かったんだよ?」
・・ガサッ
国王「お前の考えは顔に出やすいからな」
クリスケ「カーレッジ?起きてたの?」
ガサガサッ!
キノール「もちろんだよ。仲間の一人ほったらかして寝るとでも思ったの?」
クリース「クリスケがトイレ行くって言った時から、テレックのとこ行くんだろうって分かったしね。
その時にもうみんな来てたんだけど・・声かけづらくて」
ターベル「仲間なんだから、悩んでるのほっとけるわけないって!な、みんな?」
一同「あったりまえだよ!」
テレック「・・・・。・・ありがとう・・」
テレックの瞳に映る夜空が、少し、にじんだ。
ステージ5−4 第四の試練6 魔法の予感
師匠『もう皆目覚めているか?』
クリース「あ、おはようございます、師匠。みんななら向こうで魔法の練習してますよ。
(後片付けは、じゃんけんで負けたから私がやってるんです・・)呼んできますか?」
師匠『うむ。では、後で神殿の方に来るように、と伝えておいてくれ。先に行っているぞ』
クリース「はーい」
たたた・・
師匠『ふむ・・何があったかは知らぬが、勇者達の心が急成長しておるようだな。
今日なら、魔法も成功するかもしれぬ』
ターベル「なあ!今の見たか!?つま先にちょこーっとだけ火がついたぜ!」
キノール「ええ!?ほんと?それって熱くないの?」
ターベル「ううん、全然」
国王「(今の、どう見たってフレイムバードのヒナ・・だったんだけど。黙っとくか・・)」
(シャイン解説 国王は魂だけの存在なので、普通の人には見えない物も見えたりします。
ちなみにフレイムバードとは、勇者達の世界に存在する、炎で出来ている小鳥です)
クリース「おーい、みんなー!師匠から伝言だよ。神殿で修行始めるってー!」
クリスケ+ターベル「今行くよ!」
たた・・
キノール「どしたの?テレック。にやにやして」
テレック「ん?昨日の事で肩の重みがとれたから、今日は昨日までと違う魔法が使えそうな気がしてさ」
国王「二人とも、早く来いよー!」
キノール「はぁーい!」
ステージ5−4 第四の試練7 魔法修行開始!
師匠『皆そろったか?』国王「待ってください、今・・あ、来た来た!」
キノール「うわあああ!遅れてごめんなさいっ!」
テレック「反対方向に曲がっちゃったよ・・」
師匠『さあ、始めるぞ。今日は昨日の基礎作りとは違い、実際に魔法を使う。準備はいいな?』
一同「はい!(昨日は・・腹筋、腕立て、フィールドワーク、ランニング・・だった・・今日もじゃなくてよかった・・)」
師匠「前にも言ったが、魔法とは自然とシンクロして使う物。修行の場は、自分で好きに選んでいい。
中庭でも、泉の前でも、裏庭でも、森の中でも。一度シンクロできたら、次からは楽に使えるはずだ。
時間は日没まで。さあ、行ってくるがよい』
一同「はい!」
師匠『自然を心で感じるのを忘れるのではないぞ!』
たたたた・・
国王「あれ?みんなこっちに来たのか?」
キノール「あ、カーレッジも?うん、森の中って落ち着くし」
ターベル「静かだしな」
クリース「クリスケとテレックは別の所でやってるみたいだよ。さっきすれ違ったから」
ターベル「よおし、じゃあ、始めるか!」
ステージ5−4 第四の試練8 夕焼けの魔法
ターベル「・・変化なし。なんにも・・もう20回くらいはやってみたのになぁ・・」
キノール「え?じゃあさっきのつま先の炎は?」
ターベル「・・幻覚だったのかなぁ」
国王「(ご名答・・)ところで、クリース。お前はなにやってるんだ?さっきから」
クリース「あ、うん・・あのさ。私みたいに武器しか・・銃しか使わない場合はどうすればいいのかな?・・と」
国王「・・ああ」
師匠『調子はどうだい?』
クリース「あ、師匠・・あの、私みたいに物に頼って攻撃する時はどうすればいいんでしょうか?」
師匠『問題ないさ。お前の銃から出るのも雷や炎・・自然なのだから。
シンクロできれば、その威力はケタ違いにあがるだろう。
それに一度シンクロできてしまえば、何らかの理由で武器が使えない時にも、多少魔法が使える』
ターベル「ししょおおお・・あの、うんともすんとも言わないんですけれど・・」
国王「大丈夫、私もだから」
キノール「・・僕もです・・」
軽いため息の音が聞こえた。
師匠『まあ、魔法は、コツをつかむまでが大変だから・・いろいろと方法を変えてみるとよい。
よいか、自然を感じる事だけは、忘れるな。
そうそう・・一度でも小さな変化があったら、その感じも忘れずにな。場所を変えるのもいいだろう。
少し・・ペースが遅いからな、時間を延ばそう。納得のいくまでやるがよい』
一同「はい!」
ステージ5−4 第四の試練8 夕焼けの魔法
〜6時間後〜
ターベル「・・・自然を感じて・・感じて・・ぶつぶつぶつ」
国王「おーいターベル、うるさいぞ・・」
ターベル「だってさ、もう78回目なのに・・」
キノール「僕もできないなぁ・・」
クリース「うーん・・場所、変えてみるか?」
キノール「そうだ・・
ブワァァッ!!
キノール「・・ね・・ってあーー!僕のペンダントがー!」
国王「大丈夫、ほら、あそこの上の方の枝に引っかかってる」
キノール「・・はあ・・取って来るね」
ガサガサ・・
国王「キノールって、木登りできたんだなぁ。なんかイメージと違うな・・」
クリース「うん。私もそう思うよ」
ターベル「・・?あいつ、取ってくるだけのわりにはずいぶん遅くないか?」
国王「そういえば・・もう30分くらいたったよな?」
ガサ・・
クリース「あ、キノール。どう、ペンダント取れた?」
キノール「・・みんな、ちょっと上まで来てみて」
そう言うキノールの目は、なんだか潤んで見える。
国王「なんだ?ペンダントが取れないのか?」
キノール「ううん、ペンダントなら取れたよ。その事じゃないんだ。いいから早く来てみて」
クリース「・・登れるかなぁ、私に・・テレックがいれば、運んでもらえるんだけど」
キノール「その事なら大丈夫。・・の・・・よ!」
国王「え、何?最後の方聞こえな・・
ブワァァッ!
クリース「うーーわーー!?」
ターベル「な、なんだこりゃ!突風にしては強すぎるってーーー!!」
国王「うわぁぁっ!」
・・・ドサッ
ターベル「あたた・・何がなんだか・・」
キノール「大丈夫?」
クリース「今の、何〜・・?」
キノール「あ、そんな場合じゃないや!ちょっと、僕の後ろ、見てみて」
ターベル「え?何もないじゃん・・。 ・・・・!?」
国王「なんだ?なんでターベル固まってるんだ?一体なにが・・。 ・・・!」
クリース「なになに・・?・・・うわぁ・・!」
ターベル「これ・・ほんとに・・夕焼け・・?」
キノール「うん・・すごいよね。すごすぎるよ。この世界の夕焼け・・」
クリース「言葉もないって・・きっと、こういう事を言うんだろうな・・赤にオレンジに、ピンクに水色に金色・・」
国王「空全体が虹みたいだな・・これが自然の力か・・」
やがて魔法の時間は過ぎ、空に星が光り始めた。
キノール「僕、使えたよ。自然の力・・。さっきの風、あれも僕だよ」
国王「そっか・・今なら私もできそうな気がする。みんな、もう一度やってみないか?」
ターベル「そうだな・・85回目。自然を感じて・・さっきの夕焼けを思い浮かべて・・せーのっ!」
ターベル「ターベルキィーック!!」
バチバチッ!・・シュパンッ!
クリース「成功だぁっ!!」
ターベル「や・・や・・やったーーー!!今のみたか?みたか!?
なんか雷の玉が出来たよな!?それが飛んでったよな!?シュパーンって!!」
国王「ああ!・・でも少しは落ち着けよ・・」
クリース「よーし!なら、私も!・・聖水銃!」
シュパアンッ! サァァァ・・
国王「え、雨・・?」
クリース「ううん!空に向けて撃った聖水の弾がはじけて、花火みたいに雨を降らせてるんだ!
・・これで、私も魔法が使えたって事だよね?」
国王「最後は私だ。よーし・・星の魔法よ!!」
サァァァァァ!
クリース「これ・・光の雨?スターペンダントを使った時とおんなじ・・」
国王「よかった・・私も使えたんだ、自然の力が・・」
師匠『・・よくやったな』
クリース「師匠!?いつからここに?」
師匠『夕焼けの頃からだよ。おめでとう。
お前達も、第四の試練は合格だ。すでにクリスケはクリアしているから、残りはテレックだけか・・』
ステージ5−4 第四の試練9 一人きり?
国王たちが魔法を習得する少し前の事・・
クリスケ「まいったな・・みんなとはぐれちゃったよ。うう・・神殿をでたとこで道間違ったみたいだなぁ・・」
フッ・・
師匠『クリスケ?こんな所にいたのか。今日はみなと練習しないのか?』
クリスケ「あー・・実は・・はぐれちゃったんです・・」
師匠『さっきクリースがすれ違ったと言っていたが・・どうやらお前は気がつかなかったようだな。
そうそう、早く魔法を習得してここを離れた方がいい。ここいらは魔物もうろついているからな』
クリスケ「え”・・」
さぁっと青ざめたクリスケを見て、師匠があわててつけくわえる。
師匠『めったにでてこない。それにやつらは夜行性。
自然はこっちのほうが豊かだから、向こうよりは早く魔法をつかえるようになるだろう。
出きるだけ早く魔法を習得し、ここを離れれば問題ない』
クリスケ「は・・はい・・」
師匠『では、健闘を祈る』
・・フッ
クリスケ「・・はああ。もし魔物が来たとしたら・・魔法を使えるようになってたとしても、大丈夫かな・・オイラ・・」
クリスケは、重いため息をついた。
ステージ5−4 第四の試練10 はるか昔の・・
クリスケ「うーん、と・・魔法が使えるようになるには、自然を感じなくちゃだめって言ってたよな・・。
んー・・深呼吸して・・よし!風の魔法よ!」
・・・・・。
クリスケ「はは・・やっぱ一回じゃ無理だよね・・
気をとりなおして・・と。深呼吸じゃ感じられないのか・・ぶつぶつぶつぶつ・・」
二時間経過・・
フッ・・
師匠『調子はどうだ?』
クリスケ「あ・・師匠。なかなか難しくて・・。いろいろ方法も変えてみたんですけど・・」
師匠『・・そうか。場所を変えてみたらどうだ?ここは早く魔法を見につけないと危険だからな・・
特別だ。手ごろな場所に飛ばしてやろう。・・それ!』
ブワァッ!!
クリスケ「えええ!?うわーーーっ!?」
・・ドサッ!
クリスケ「いたた・・いつになったらオイラの着地は成功するんだろ・・?うう・・。ここは・・?」
・・フッ
師匠『どうやら、無事についたみたいだな』
クリスケ「師匠!あの、ここは・・?」
師匠『お前の魔法が上手くいかないのは、どうやら魔物の襲来の緊張のせいのようだったから、
安全で自然豊かなところへつれてきたんだ。・・ここがどこだか分かるか?』
クリスケ「(なるほど・・確かに、魔法の練習の間、魔物の事が頭から離れなかったっけ・・)
いえ・・でもなんだか、前にも来た事があるような気もします・・」
師匠『ここは・・お前の記憶の中だよ』
クリスケ「・・・・。・・・?」
師匠『・・その顔は、全然こんな所の事、覚えてないんですけど・・って顔だな。
つけくわえよう。それも前世の、だ」
クリスケ「・・・。・・って・・えええええ!?」
ステージ5−4 第四の試練11 前世の出来事1
クリスケ「い、いえ師匠!最初の記憶の中に入ったってあたりからもうわけが分からないんですけど!?」
師匠『魔法を使ってお前を記憶の中に連れてきたのだ』
師匠は当たり前のようにさらりと言ってのける。
クリスケ「し、しかもなぜオイラの前世の記憶の中?」
師匠『お前が女王に立ち向かう前に前世の事を思い出して欲しいと願っている者がおるからだよ。
お前のためとその願いをかけた者のために私は魔法を使った』
クリスケ「・・・・?」
師匠『この魔法の期限は30分間が限界だ。それまでに魔法を身につけろよ。健闘を祈る』
クリスケ「え、ちょっと師匠!待って下さい、その願いをかけた人ってだれ・・」
しかしすでに、師匠は消えてしまっていた。
クリスケ「はあ・・。しょうがないなぁ・・。・・それにしてもここの事、やっぱりどこかで覚えているのかな?
前世の記憶でも、少し懐かしいかも・・。よおし、この機会にさっさと魔法をマスターするか!」
クリスケは空を見上げ、風の音を聞きながら目をつぶった。深呼吸をして目を開き、唱えた。
「・・風の魔法よ!」
ビュワァッ!!
クリスケ「・・・・。・・え、出来た?今出来たの?こんなにあっけなく出来ちゃったよ・・。
やっぱり懐かしさでリラックスできたのかな・・?・・まあいいか・・早くできちゃったし。
時間まで記憶の中を探検してみよーっと・・」
クリスケ「こんなとこにオイラはいたのかぁ・・ちょっと変な気分だなぁ・・」
ぶつぶつとつぶやきながら角を曲がる。
クリスケ「(あれ・・話し声?)」
向こう側のベンチから話し声が聞こえる。
クリスケの事は見えていないらしい。
『ああ、フィール、やっと来たか。どうしたんだよ?遅れるなんてめずらしいな』
『ごめんっ!・・それで・・』
記憶の中の人物が声を落とす。
『どう、女王様が豹変しちゃった理由について、なにか分かった?』
『ああ。ウィズが調べておいてくれた。
・・どうやら、やっぱり「カゲの女王」ってやつが女王様に取りついたのが原因らしい』
クリスケ「(・・えええっ!?前世でもこんな事あったの!?
そういえば・・プレアが女王は別世界から来たって言ってたっけ。それにしても・・この声、どこかで・・)」
『・・そうなると女王様を一度倒すしかないのかな?
強いのかな、そのカゲの女王ってやつ・・』
『恐ろしく強いらしい。少し作戦を立てなくてはな・・』
『分かった。じゃあ今、ウィズ達も呼んでくる。少し待ってて・・、カーレッジ』
クリスケ「(え・・え・・えええええっ!?今・・カーレッジって・・!
そういえば、この声、・・カーレッジと同じ声・・!まさか・・!?)」
師匠『はい、そこまで。もう30分だ』
・・シュパンッ!
とたん、目の前の風景は消え、元の森が広がっていた。
クリスケ「え!?あ、師匠・・あの・・」
師匠『魔法は使えるようになったようだな?すまないが、今のお前の問いには答える事ができぬ。
前世の事は、自分で思い出さなくてはいけない運命。
さあ、こちらの世界ではもうずいぶん時間が経ってしまった。もう夕方だ。早くみなと合流しなさい』
クリスケ「師匠、でも・・!」
・・フッ
クリスケ「・・・そんなぁ・・」
ステージ5−4 第四の試練12 魔物襲来!
クリスケ「さっきの・・いったいなんだったんだろ?あの記憶の中にいた・・あの人はやっぱり・・」
——・・前世の時のカーレッジ?
クリスケ「カーレッジに直接聞けばいいか・・。
プレアがカーレッジは前世の記憶を持ってるって言ってたし。魔物もいるし、早いとこみんなと・・」
ガサガサ・・
クリスケ「合流し・・」
ザザザザザァッ!!
クリスケ「!?」
魔物「キィィィィィッ!!!」
クリスケ「で・・でぇーーたぁーー!!!
ああもう、ついてない!せめて合流できてればよかったのに・・。
こうなったら、いちかばちか・・風の魔法よ!」
ビュワァッ!!
魔物「〜〜〜!」
クリスケ「(?なんか言ってるような・・?)」
・・ブワァッ!
クリスケ「えええええ!?もしかしてこいつ・・魔法を使う魔物ー!?
しかも、魔法の威力を相殺されてる・・!と、とりあえずここは・・逃げる!」
ダダダ・・
魔物「キィィィィ・・〜〜〜!」
ゴォォォォッ!
クリスケ「今度は炎!?しかも・・あいつ、足速すぎ!
このままじゃ追いつかれちゃうよおーーー!」
魔物「キィィィィッ!!〜〜〜!」
ゴオオオッ!
クリスケ「わ・・わ、・・く、来るなあーーーっ!!!」
・・キィーンッ!・・
クリスケ「・・・あれ?なんともない?・・は!?」
見上げた先にあったのは・・空中で止まっている炎の玉と、飛びかかった姿勢のまま固まっている魔物の姿。
クリスケ「ふ・・ふぇぇ・・助かったぁ・・でもどうして?
なんであんなふうに固まって・・ま、いいか、とりあえず逃げないと!」
タタタタ・・
ステージ5−4 第四の試練13 ようやくの合流
ターベル「おーい、クリスケーッ!」
クリスケ「みんな!やぁっと見つけた・・。みんなはもう試練クリアした?」
キノール「もちろん!・・て・・クリスケは大丈夫だったの?」
クリスケ「え・・何が?」
キノール「何がって・・クリスケの悲鳴が聞こえたから僕たちも探してたんだよ」
クリスケ「(えええ?オイラ、ずいぶん離れたとこにいたんだけど・・?)
・・あー・・さっき、魔物に襲われちゃったんだけど、実は・・」
クリース「・・なるほど。絶望的な状況だったんだけど、急に魔物の動きが空中で止まった・・」
クリスケ「うん。あ、あと・・魔物が硬直する前に、『キィーン』って音がしたよ」
国王「『キィーン』って音だって・・?」
クリスケ「?カーレッジ、なにか知ってるの?」
国王「いや・・何でもない」
クリスケ「ま、いいか・・もしかして師匠かなぁ・・」
キノール「それだったら声をかけてくと思うよ」
クリスケ「じゃあテレック?」
キノール「どうかなぁ・・」
クリスケは、横目でちらりとカーレッジを見た。
カーレッジはあれきり何かを考え込んでいるようだ。
クリスケ「(・・?)」
クリース「まあ、無事でよかったよ。
それよりも・・試練を終えてないのはあと一人、テレックだけなんだけど・・どうしたんだろう?」
ターベル「うん・・いちばん魔法が上手いはずなのにね」
ステージ5−4 第四の試練14 テレックの試練1
(ここでの時間設定は、勇者達が神殿をでた少し後、と言う事にしておきます。
クリスケ編、その他編(オイと、照らし合わせてお読みください♪byシャイン)
師匠『みな、行ったようだな?』
テレック「・・あの、師匠。オレは・・」
師匠がテレックの質問をさえぎった。
師匠『魔法がもう使えるからといっても、条件は他の者と同じ。
・・そうだな、お前の場合は、強いていうと「自然と心を通わす」試練だな。
さあ、もう行くのだ、テレック』
テレック「・・お見通しみたいですね。分かりました、行ってきます」
〜神殿外の森の中〜
テレック「・・とは言ってもなあ・・オレ、生まれてからほとんど自然と触れ合う事なかったしな・・。
あ、星空は友達だったか。よぉし・・。そこの木の上で練習するとしますか!」
スイッ・・
テレック「・・風の魔法よ!」
ブワァッ!
テレック「・・・。これじゃだめなのかなー・・。ううう・・前もって使えるってのも難しいな・・。もう一回!!」
☆八時間後☆
テレック「ぜえはあ・・オレ・・ある意味才能ないかも・・トホホ・・」
空にはもう一番星が光っている。
テレック「ちょっと休むか・・」
そう、この時はちょっとのお昼寝・・
・・の、はずだった。
テレック「ん〜・・あれ?今何時・・??」
懐中時計の短針は、11と12の間を指している。
テレック「・・・。・・は?PM11時・・40分んんん!?
うそだろー!?うわ〜・・!大失敗だぁ・・。どうすっかなー・・」
計算からすると、軽く六時間以上寝た事になる。
師匠『目が覚めたか?』
テレックのただでさえ青白い顔が、真っ青になった。
テレック「し、師匠・・・」
師匠『しょうがないやつだな・・。
昼間見ていたが、お前は張り切りすぎだ。あれなら、寝過ごしても不思議はない』
テレック「はあ・・」
師匠『まあ、努力するのはいい事なんだが。言っただろう?自然と心を通わせろ、と。
力や大きさは関係ない。自分の魔法を使うんだ』
それだけ言うと、消えた。
テレック「自分の魔法・・」
空を、見上げた。
そして、今までの人生の中で一番心を込めて、呪文を唱えた——。
ステージ5、後編へ・・