故郷を滅ぼした文明の子供たちは
牙を向いた大気から逃れるように
船へ乗って旅立つも
爆発した伝染病に
その多くは命を落とし
100億とも言われた人口は
30億まで落ち込むが
彼らは旅し
30光年の彼方の星へ
移り住み
1500年の昔のこと
今その星に命は無く
電子の……



……その幾千の船団は
遥か銀河の大海に揉まれ
そのうちの一つが
宇宙へとはぐれ
迷い
彷徨い
やがて辿り着いた星に命の気配はなく
その鉱物の星の改造に
人々は懸命に着手した
汚れきった星は救えずとも
まだ汚れ無きその星を
住みよい環境に変えることなど
彼らにとっては容易いことで
しかしその場に
かつて彼らが親しんだ奴隷の姿は無かったという

そして今
その星も
彼ら自身も
変化を遂げ 環境に適応し
1500年の彼方に埋没した記憶に
何処かから脅かされながらも
連綿と暮らしているという

……かつてはぐれた
同じ星に生きた兄弟と
再会していたことにすら
誰も気づかぬままに
今も
ささやかな交流を結びながら