「Eicn teem otyuo, reothrb nisosmoc」
「Yhet ear em」
空に、月が二つ。
違う、ひとつは、この星をそのまま鏡に映したような、
リングを持った若草色の星。
この星の惑星環境に影響を及ぼさないようにと、
出来るだけ遠くに停泊したメタモアークが、ゆっくりと、自転している。
空は、蒼が澄み過ぎて、濃紺の、夜空のような色をしていた。
雲のように当たり前の顔をして、
巨大な浮島が、ゆったりと流れていく。
そのさらに下には、かなり強烈な勢いで、高密度ガスが渦を巻いていた。
………。
まるで箒のような花のつぼみに腰かけて、
宙にぷかぷか浮かびながら、
その不思議な子は、宇宙人たちを見下ろし、にっこりと笑った。
「遅かったね。待ってたんだよ」
すとん、と、
宙に浮かぶ島に足を降ろして。
その子は足取り軽く駆けてきた。
そして、ぽかんと突っ立ってる調査隊長の前で、また微笑んだ。
「初めまして。宇宙の兄弟」
マリーと名乗ったその子は、
この近辺にある二つの星を——文明をもつ二つの星を、
彼らに伝えると、
道案内という名目で、船に乗船することになった。
「……これでいい?」
星を出発する時、その子はぽつりと呟いた。
あまりにも微かな声は、調査隊の誰にも、聞こえることはなかった。
「Khant yuo,Mary」