歌声は
紡がれる
Sing: MetamoArk & Crews
「メタモアーク、惑星投影コントロール起動開始」
「目標決定、捕縛、メテオスの投影圏に入ります」
「ランチャー総員、メテオ打ち上げフィールドに接続完了」
「総メテオ数1247560、全投入」
「惑星投影完了!」
「メテオ飛来確認!」
「打ち上げを開始します!!」
周囲百光年間の物質を全て打ち砕き
真空と漆黒に見開くは
無数の
金色に燃える星の瞳
文明の箱舟
飛び交う流星に全てを捧げ
船体の軋みも
呻く声も
何もかもに目を閉じて
距離にして24000光年
旅路の果てに
箱舟の人々は跪く
星に願いを
流星に願いを
宇宙全ての存続を
母なる星の風景を
愛する人の平穏を
「天文学班より伝達、惑星メテオスの星間影響を観測!」
「……メテオ到達! メテオスの引力と自転活動に急激な減速を確認!」
向かい合う金の瞳に
まるで虹を掛けるように
流星は轟々と吹き荒ぶ
幻影の大気を切り裂いて
積み上がる涙の
幻想は
「……どういうことなのだ」
「どうしてアスターが消えて!どうして君がまた現れて!」
「それに、あの、あのメテオは……っ」
「アスターを何処へ飛ばしたのだ、ミ…、っ」
「…今までどおりの呼び名で構わないよ、パスカル」
「それから、僕は何もしていない」
「アスターは帰っていっただけだ」
「…何処に!? アスターは、」
「サボン星人の幻影だよ。彼女は」
「彼女はメタモアークと同じ」
「メタモライトだもの」
「……何、を、言って」
「……君、こんなところで油を売ってて良いの?」
「ほら、メテオが凄いことになってるよ」
積み上がる
積み上がる
押し潰す
船体が軋む
全てを飲み込むように
積み上がる幻影は
少女の記憶
「Ymarde rethom !!」
「Ew llki owyuo fryuo, escaub Ai owyuo leol」
「Aster, Erbremem Eyth !!」
SingJoin: Planet Meteos
激痛、
激痛、
一瞬の空白
灼熱、
激痛、
絶叫
燃える身体の内側が
崩れ焼け落ち 毒を吐き
突き上げられて
千切れては吹き上がり
歪められた理のように
遺伝子が狂った細胞のように
漠々と抉れては再生を伴い
万年と続く激痛に
星の心は息絶えた
身体だけが痛苦に喘ぎ
絶叫と涙を振り絞る度
吹き上がる声が
流星が
漆黒の闇を駆けて行く
(Ai odnto ntwa ot llki Eyth)
(Ai owEyth leol...)
静寂と平穏に閉ざされ
死に抱かれていた星の声が
箱舟の到達と時を並べて
瞳を見開いた
「…ほら、聴こえる」
「星の言葉が」
「君はまだ」
「手紙が届くのを待ってる気なの?」
箱舟を悲鳴が貫く
流星を打ち上げる人々が
脳裏で 現実で
血を吐いて
降り注ぐ
降り注ぐ
比べようも無く膨れ上がった
流星の本流が押し寄せる
まるで
荒れ狂う海原の波間へ
叩き込まれたかのような
激痛と灼熱
目覚めた星は泣き叫び
感情と激痛の濁流
無数に砕けた心のうちの
たった一欠けらが戻ったとして
堰きとめる巌になるはずも
『……ッ、ぁ、あああ、ぐ、…う、うあ、
いやだ…
いやだいやだいやだぁあああッ!!!
殺したくない殺したくないお願いッ、殺さな、…ッ、う、あ、あああ、いやだ、
もう殺さないで、
もう誰も殺さないで、
殺さ、な、いや、いやだ、殺したくない、もういやだ、もう、やめて、
もう誰も殺したくないぃいッ!!』
降り注ぎ
積み上がる
憎しみに
軋む身体が
絶叫を轟かせ
声の唸りは
新たな流星を呼び寄せ
無数の金の瞳は
全ての矛先を
小さな
小さな
箱舟へと
「…ッ、飛来メテオの数値観測が、もう出来ませんっ……」
「惑星メテオスは、推定、合計個数2800、」
「一惑星あたりのメテオ産出キャパシティは…、比例加速…もう、毎分30000以上…」
「船体耐久より、ランチャーの神経疲労が、限界に——」
「メテオスめ……っ、くそっ…みんな、諦めるな!」
「ワレワレが、ここで負けたら、もう誰も、あれには対抗できないのだ!!」
さぁ、少年
星に願いを
星に願いを
何を望む?
何が出来る?
何を捧げる?
何を願う?
轟音と
衝撃波
人々が息を呑んだ刹那に
無数の金眼が
震え
瞬き
硬直し
静寂が訪れ
(.....Khant
yuo)
全ての星の願いを込めて
全ての人の願いと共に
最後の流星群が天を翔る
全ての瞳が
閃光を放ち
自らの重力に飲み込まれ
崩壊と共に
極超新星爆発の光が
漆黒の全てを
白く染め上げた